ブルーバックス<br> 日本史サイエンス〈弐〉 邪馬台国、秀吉の朝鮮出兵、日本海海戦の謎を解く

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日本史サイエンス〈弐〉 邪馬台国、秀吉の朝鮮出兵、日本海海戦の謎を解く

  • 著者名:播田安弘【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 講談社(2022/05発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065280829

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内容説明

歴史とは、人と物が時間軸・空間軸の中をいかに運動したかを記述するものである。
話題騒然の前作に続き、日本史の「未解決事件」に「科学」を武器に切り込む!

【謎の一】邪馬台国はどこにあったのか? 
九州か、近畿か、それともほかの場所だったのか? 古代史最大の謎に、皆既日食の観測と
『魏志倭人伝』の科学的解読から迫り、女王・卑弥呼はどこにいたのかを推理する!

【謎の二】秀吉は亀甲船に敗れたのか? 
文禄・慶長の役で連戦連勝だった豊臣秀吉軍は、なぜ朝鮮から撤退したのか? 李舜臣が
乗ったとされる「亀甲船」は実在したのか? 新資料をもとにその可能性に迫る!

【謎の三】日本海海戦で日本はなぜ完勝できたのか? 
日露戦争の最終決戦・日本海海戦で、日本海軍はなぜロシア艦隊を壊滅させることができたのか? 
東郷ターンによる「丁字戦法」ではなかった真の勝因を突きとめる!

歴史をサイエンスで読み解くと、日本人が見えてくる!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

119
技術者が日本史を考察するシリーズ2冊目だが、相変わらず思いがけぬ視点から文科系的常識をひっくり返してくれる。古代の造船技術や海流の速度、皆既日食の見え方から邪馬台国東遷説が説得性を持つ。秀吉の朝鮮出兵は海戦で敗れたのでなく、戦略構想の不在と兵站の破綻で失敗したとするのは、補給を軽視した太平洋戦争の経験からも納得できる。長期航海を経たバルチック艦隊の疲弊と訓練不足を科学的に証明し、日本海海戦での連合艦隊勝利も丁字戦法の成功ではないとする。歴史はその当時と自然環境と技術水準に左右されるのだと再認識させられる。2022/06/19

まーくん

110
ブルーバックスで日本史!?と驚かせてくれた著者播田安弘さんの第二作。前回は元寇、秀吉の中国大返し、戦艦大和を取上げ、造船技術者という理系、モノつくりの視点から見た斬新な歴史上の出来事の解釈をみせてくれた。今回は邪馬台国、秀吉の朝鮮出兵、日本海海戦を取上げる。邪馬台国では卑弥呼=天照大御神だとしたら”天の岩戸隠れ”は卑弥呼の死没のモチーフと解釈。西暦247年3月24日の皆既日食という天文現象に結びつけた旧東京天文台の天文学者の説を紹介。日蝕が見られた時刻・地域を推定し、邪馬台国が九州か近畿の論争を検討。⇒2022/05/21

やいっち

91
「歴史とは、人と物が時間軸・空間軸の中をいかに運動したかを記述するものである。(中略)日本史の「未解決事件」に「科学」を武器に切り込む!」というもので、「【謎の一】邪馬台国はどこにあったのか?」は、「古代史最大の謎に、皆既日食の観測と『魏志倭人伝』の科学的解読から迫」るもの。2022/07/19

さつき

71
今回も船を中心に歴史の謎を解く。邪馬台国の時代の航海は肝心の舟が残っていなくてなかなか想像力が及ばなかったけど対馬海流の流れを利用して大陸から山陰へのルートがあったのでは?という説はなるほどと思いました。少し前に読んだ「3万年前の航海」徹底再現プロジェクトにも言及していて別の視点から見られてまた面白かったです。日本海海戦時のバルチック艦隊は到底万全の臨戦態勢じゃなかったことは船の専門家らしい指摘でよく分かりました。『坂の上の雲』をまた読みたくなります。2022/07/15

yamatoshiuruhashi

54
元造船技師の技術観点からの歴史分析第二弾。卑弥呼の邪馬台国はどこにあったのか。秀吉の朝鮮出兵はなぜ敗れたのか、日本海海戦はなぜ完勝できたのか。三つのテーマについて前編と同じように著者のもつ科学的知見が新鮮な驚きをもたらす。が、同時に同じように専門に偏りすぎて、戦さを分析するのに戦術を知らなすぎるのが残念である。この著者がもっと戦史、戦術関係の本を読んでいたらもっと深い話にできるだろう。日本海海戦についての背景が「坂の上の雲」では分かり易いが浅薄である。とは言え、非常に有効且つ楽しい歴史アプローチである。2022/06/06

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