内容説明
ある日突然、婚約者から婚約破棄を言い渡された子爵令嬢のルシア。さらに後日、今度はその元婚約者がルシアの従妹と結婚するとかで式の招待状まで送ってきた。明らかにルシアの侮辱を目的とする行為に動揺する子爵兄妹だが、家格的に欠席は許されないし、兄は多忙すぎて一緒に行けそうもない……。兄妹が途方に暮れていると、休暇中に領地へ遊びに来ていた兄の友人フィルが結婚式への同行を申し出てくれたが、いつもだらしなくてマイペースなこの兄の友人、実は只者ではなかった――!?書き下ろしストーリー『招かれざる来訪者』収録！
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
陸抗
24
子爵令嬢のルシアは突然婚約破棄され、相手の新たな婚約者が彼女の従妹で、更には結婚式に来いと無茶振りされた所で救いの手を差しのべたのはルシアの兄の友人のフィル。ルシアに婚約者がいた時、どれだけ焼きもちしてたのだろうと思う反面、破棄された後も自分の身分が邪魔をしてなかなか行動に移せなかったから、ルシアが態度が変わるのが一番怖かったんだね。両思いになったとたんの暴走も仕方ないけど、騎士達はもうちょっと労ってあげて欲しい。伯爵付近がまだ何か手を出してきそうなので、続きも期待。2022/09/16
ヨシ
11
題名通り。昔のサスペンス劇場のようなタイトル。歴史は繰り返す、かな？中学生が好きそうな内容。やはりニブい主人公は、いつの時代の本でも共感されますね。現実は逆だけど。2023/04/22
いくら丼
6
フィルさんの身分的正体は、割と最初の会話で感じた通りだったけど、その情報開陳（？）のタイミングの葛藤とかの表現が良かったので、読めていても充分楽しめた。ティアナの最初の登場時のお説教が、努力の背景知っていると配慮がないとも感じたけど、本人もその苦境と誠実さを認めていたと後々わかったので、まあ、実際のお説教の内容は、ちゃんと理解が示されていただろうと思っておく。イレーナの今後の活躍が気になる。イレーナはかなり嫌味な行動こそしているけど、そう、したたかなだけの良い子なので（笑）まあでも、続きはいいかなあ……。2023/06/04
ヴァル西野
4
いい作品とは思うが、読者の与えられた情報量とヒロインに与えられた情報量が違い過ぎてモヤモヤする。既に明かされたような種の明かしを、いつまでもったいぶられるのだ、と途中からずっと思っていた。人物描写には好感を持つ。元婚約者は酷かったが、他の悪役側の人間は一概に極悪人とは言い切れない。小悪党ではあるが、ちゃんと常識を持って行動するし、従妹に至っては書き下ろし部分からヒロインと利益関係を結ぶ未来すら見られる。ざまぁを期待する人には物足りないかもしれないが、相手も引き際を弁えているから、それぐらいが妥当だろう。→2022/07/27
rei
3
婚約者がいるから治まってた想いを、婚約破棄からの嫌がらせのせいで表に引きずりだしてしまった。ひとまず1巻で落ちはついているけど、何とかなったと思っている人たちの今後とか、２巻ではその辺が書かれているのだろうか2023/03/05
