スターツ出版文庫<br> 卒業 桜舞う春に、また君と

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スターツ出版文庫
卒業 桜舞う春に、また君と

  • ISBN:9784813712299

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内容説明

卒業式を前になぜか大切な友達と一緒に過ごせなくなった女子高生(『桜の花びらを君に』丸井とまと)、兄の急死で自分の居場所を見つけられず反抗する男子中学生(『初恋の答えは、約束の海で』水葉直人)、亡くなった彼との叶わぬ再会の約束を守ろうと待ち合わせ場所を訪れる女性(『花あかり~願い桜が結ぶ過去~』河野美姫)、自分宛てではないラブレターに正体を偽って返事を書く女子高生・・・(『うそつきラブレター』汐見夏衛)。桜舞う春、別れと出会いの季節に、さまざまな登場人物が葛藤し成長していく姿に心救われる一冊。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モモ

42
卒業がテーマの短編集。『桜の花びらを君に』まどろっこしく話がすすむと思っていたら、予期せぬラストに言葉を失った。『初恋の答えは、約束の海で』兄の死で家族は崩壊。弟の鷹広は問題行為をくり返す。そんな時に出会ったクラスメイトは不治の病で入院していた。『花あかり~願い桜が結ぶ過去~』大好きだった彼が事故で死んでしまう。生前に10年後に会う約束をしていた桜の下でタイムスリップして…。『うそつきラブレター』4作のなかで唯一誰も死んでいない。ほっとする。死ぬ話ばかりなのが気になるが、中高生だと読んで楽しいかも。2022/04/30

SOHSA

25
《kindle unlimited》4人の作者による4つの短編。どれもそれぞれに作者の個性が滲み出ていて読んでいて切なくほろ苦くかつ愉しい。卒業というテーマは、おそらく多くの読み手にとって何らかの思い出、記憶に残るものなのだろう。中学3年間、高校3年間は人生全体から見ればほんの一瞬に過ぎない程の短さではあるけれど、子どもからおとなへと変わりゆく多感な時代であることも手伝って何故かいつまでも心に残る時間でもある。そんな時間の一瞬を鮮やかに切り取った4つの作品はやはりいつまでも読み手の心に響き続ける。2023/12/04

ミヤビ

18
若者に人気の作家が手掛ける卒業と桜がテーマのアンソロジー。 ライトでとっても読みやすい。最近読んだ中で一番良かったか? と聞かれたらそうでもないけれど、息抜きにこういったライトな小説を読むのもいいですね。桜に関するの描写が作家によって違いがあって情景を想像して癒された。特に丸井とまとさんの作品が良すぎて、他の作品が霞むほどだった。ライトだけれど甘すぎず、途中にハッとする展開もあってお気に入り。若者向けのライトな小説はあまり手に取らないけれど、丸井とまとさんの小説は他のも読んでみたいなと思えた。2023/02/12

ちまちゃん

7
テーマが卒業というだけあって桜の描写がほぼ毎回でてきた。 誰かしら亡くなってる話が多く、少し切なく悲しい気持ちになった。 ただの卒業シーズンのお話というよりひとひねりある作品ばかりで面白かった。2023/07/07

7
汐見夏衛さんだけ先に読んでいましたが改めて読み返してみました! 同じ “卒業” というテーマでもこんなにいろいろ書けるのかと驚きました。 とてもおもしろかったです! みんなおもしろかったけど、やっぱり汐見夏衛さんが一番好きです!2022/07/12

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