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内容説明
日本漫画界初にして金字塔。大ヒット本格ミステリー!!
※この作品は2008年に、加筆修正のうえ刊行された『MONSTER 完全版』全9巻を、全18巻に再編集したデジタル特別版です。
ドイツのアイスナー記念病院で働く天才脳外科医・Dr.テンマ。院長の娘と婚約し、将来を嘱望される彼のもとに、ある日頭部を銃で撃たれたという少年が運び込まれる。
同時に脳血栓で倒れた市長の手術を優先しろという院長の命令を倫理観から無視し、ヨハンという名の少年の命を救ったテンマ。
しかし、その日から順風満帆だった彼の人生は一変する―― 第7集!
緻密なストーリーテリング、魅力的なキャラクターたちとの邂逅と別れ。
ベルリンの壁崩壊後のドイツを舞台に、歴史の暗部に隠された人間の罪をえぐり出していく本作は、第3回手塚治虫マンガ大賞、第46回小学館漫画賞青年一般部門を受賞。
「ミステリー漫画は売れない」というそれまでの定説に真っ向から挑み、結果 累計2138万部を突破、日本漫画界初の大ヒット本格ミステリー作品となった。
『MONSTER 完全版 デジタルVer.別巻 なまえのないかいぶつ』も同時発売!!
(スーパーバイザー/長崎尚志)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
157
こういう本を読むと医者というのは重い仕事だなと思う。自分が救った患者が殺人鬼だったら本当にぞっとするだろな。2016/03/21
Y2K☮
35
勤務中に酒に酔い、容疑者の少年を射殺したリヒャルト。刑事の職を追われ、大事な家族にも見放された。そこから探偵として再起を図り、禁酒し、懸命に働き、少しずつ希望が見えてくる。でも改めて真相を読むと「どうして」と首を捻ってしまう。正直に話していれば、少なくとも周囲の理解は得られたはず。とはいえ恥の概念は人それぞれ。やはり真面目過ぎたのだろう。邪魔者に直接手を下すロベルトと徐々に逃げ道を断ち、心理的に追い詰めていくヨハン。どちらも怖いけど盲目的にヨハンに従うロベルトの方が不気味。最後に白ソーセージ、美味しそう。2017/11/05
眠る山猫屋
20
再読。探偵リヒャルトがほぼ主役の一冊。ヨハンの深遠な計画がシューバルトを取り囲んでいることに気づいた時、彼に悪意が襲いかかる。悲痛な最後を迎えたリヒャルトだったが、ライヒワイン先生に火がつき、思わぬ形でルーディまで登場、テンマを見捨てない面々が集って来た様子。まぁまだまだ不気味なロベルトたちには敵いそうもないですが!2016/06/21
ワダマコト
18
ヨハンの周りで人が死なないという場面がついに生じてきた。ようやく物語が動き始めるという転換点が、人が死なないということだとは・・・これまでに殺人されまくっていただけによりディープな印象だ。2014/08/13
Bo-he-mian
15
まもなく折り返し地点。十ウン年前に読んだ時、ストーリーは複雑で凝っていて面白いんだけど、なんか引っかかるなあ…と思って手放しで絶賛はできなかったんだけど、改めて読んで感じるのは、浦沢漫画って、人間ドラマというか、心理をわざと浅く描いている事だ。こういう場面で、本当に人はこういうリアクションをするだろうか、と考えていくと、ちょっと違う気がする。心理の部分を掘り下げていくと、もっともっと複雑になってしまう。だから漫画的に敢えて記号的にリアクションさせてしまう。それは分かるんだけど、やっぱ引っかかるんだよなあ。2023/12/29