内容説明
貴妃の一人が落花し、後宮の覇権をかけた百花輪の儀はますます熾烈を極める。後れをとる北狼州出身の芙蓉妃・來梨は、侍女の明羽を密かに北狼州に派遣し、州を統べる二大貴族に支援を頼もうとする。ただしこの二家は不仲で、一つの家にしか頼めない。どちらの家を選ぶべきか、芙蓉宮の命運は明羽に託された。一方、後宮では陰の支配者である皇太后が国の存亡に関わる陰謀を企んでいた。謀略を阻止するため貴妃たちは密かに立ち上がる――。絢爛豪華な中華後宮譚、風雲急を告げる怒濤のシリーズ第三巻!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ツン
73
最初はドキドキのアクション。皇太后の話は随分あっさり通り過ぎたような?と思ったら、そんなことが、、、それぞれのチームの力関係がすごくアップダウンして、おもしろい!灰麗の予想外の告白ががかわいい(笑)2023/07/23
あっか
62
新刊。読み応えがあり、ここ最近とても楽しみにしているシリーズ!表紙も毎度美麗でうっとり♡紅花が落花した百花輪の儀で、明羽の主・來梨が手に入れたいのは強力な後ろ盾!命を受け、明羽は思いがけない方法と同伴を得て北狼州へ旅立つ。北狼州で出会う人々や様々な作戦による立ち回りもドキドキし時に哀しみがありながらも爽快感がある。後宮に残った組の動きも、四貴妃達各々に性格と信念に基づいた動きがもう本当に予想ができず愉しい。後宮内の四季の描写も美しく、没頭できるシリーズです。やっぱり玉蘭最強説。いよいよ純粋な四貴妃知能戦?2022/02/17
いわし
48
泣くって。こんなん泣いちゃうって!女心がわかりすぎる作家、瀬那和章の贈る巻を追うごとに面白くなる後宮ファンタジー第3巻。次はどの貴妃が落花するのかとドキドキしながらページをめくると存在感を増してゆくのは後宮を蝕む皇太后。秦の趙姫を思わせる彼女との後宮の内外で繰り広げられる攻防は、これまで以上に手に汗握る展開で、まるで中華史における嫪毐の乱のようだった。クールな明羽の可愛さと芙蓉妃・來梨の頼もしさに感嘆した僕は、誰が百花皇妃に選べるかと問われれば自信を持って「はらたいらさんに3000点」と答えるだろう。2023/04/20
坂城 弥生
45
暗躍する皇太后、動き出した水晶妃、自分の立場にやっと気づいた芙蓉妃…次巻が楽しみです。2022/08/08
よっち
37
一人の貴妃が落花したものの、ますます熾烈を極める後宮の覇権を賭けた百花輪の儀。その中で後れをとる北狼州出身の芙蓉妃・來梨が起死回生の秘策を思いつく第三弾。侍女の明羽を北狼州に派遣して州を統べる二大貴族に支援を頼もうとする來梨。犬猿の仲の二家のどちらを選ぶべきか、その命運が明羽に託される展開で、李鷗と一緒に明羽が奮闘する一方で、追い詰められた皇太后の動きに対抗する貴妃たちも強かだな…と思わされましたけど、巻数を重ねてゆく中で少しずつでも着実に力を付けていく芙蓉宮と、李鷗と明羽の今後が楽しみになってきました。2022/04/07