内容説明
シレジア国の新たな王を選ぶための代理競技は、無事に幼王マルセル側の勝利で終わり、平和が訪れるはずだった。だが、王冠は何者かに奪われ、立会人を務めた“ラントフリート王子”の行方もわからない。このままでは新たな争いが起き、傷つく人間が生まれてしまう。ニナは血の付いたリヒトの衣服が発見されたことで取り乱してしまったが、騎士として、恋人として何ができるかを考え始める。一体、この国でなにが起きているのか? 代理競技や街で出会った赤金色の髪の青年は一体誰なのか? 女宰相パウラが不気味な動きを見せる中、ニナのひとりぼっちの戦いが始まる。リヒトの過去と現在が交錯する異国の地で辿りつく真実とは? 大人気シリーズ、ついにフィナーレ!
目次
〈 前章 〉
〈 1 〉
〈 2 〉
〈 3 〉
〈 4 〉
〈 5 〉
〈 6 〉
〈 終章 〉
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
30
新王を選ぶための代理競技は幼王マルセル側の勝利で終わって、平和が訪れるはずだったシレジア国。しかし王冠は何者かに奪われ、立会人を務めたリヒトも行方不明になってしまう第七弾。依然としてリヒトが見つからない状況が続く中、シレジア国で一体何が起きているのか。女宰相パウラが不気味な動きを見せる中、自らが騎士としてできることを考え始めたニナの密かな行動が事態を動かすきっかけに繋がる展開でしたけど、リヒトの過去と現在が交錯する異国の地でたどり着いた真実とその決着には二人の確かな成長が感じられてなかなか良かったですね。2022/01/20
はなりん
28
一区切りだそう。本山の方が何も解決していないんだけど、リヒトのこれまでに対する決着はついてよかった。ニナとの仲もしっくりくるようになってきた。ニナの芯の強さが凄いなぁって思います。2023/09/24
陸抗
23
第一部完。王冠と共に消えたリヒトの安否を気遣い、女宰相パウラの不穏な動きに警戒し、独自に罠をはろうとするニナ。最初の頃の、リヒトの影に隠れて震えていた時から随分成長し、状況を見据えて行動したから運も味方に付けれた。リヒトの過去と現在が交錯し、守れなかった約束を今度こそはと奮闘する、青年の姿が辛かった。リーリエ国の兄宰相、この事態をどこまで読んでいたのかと勘ぐりたくなる。2022/01/28
dorimusi
19
第一部完結らしい。確かにリヒトの抱える子供時代の闇としては一区切りついたし、ニナの成長も感じられた。確かに善メルやイザークといった団長相手の対応も、国境線での一人活動の行動力も、副警兵長たちとの戦闘もめっちゃ成長を感じた。それだけに最後のパウラとのシーンとかクライマックスに何も動かない主人公ってどうよ感が強かった。最後の最後だけに読後感が微妙に……。 しかし思えばこの主人交代するもやもやはずっとあったので、結局1巻を手に取ったところから買い続けたところまで一番の動機は六七質の表紙イラストだったかなと。2022/10/25
イシカミハサミ
18
もっと腰を据えて読めばよかったのかもしれないけれど、 ラストのシーンにいる人が 名前のわからない人と本名のわからない人とかで、 もうひとつ入り込めなかった。 人物相関図とかをちゃんと書いてみれば きっととてもアツい展開だったのだと思う。 それでも、もうちょっとシンプルな話にできたんじゃないのかなあ。2022/04/06