内容説明
熊野、伊勢、加賀――火花散る血染めの街道!
執拗に襲い掛かる異能の忍者集団――
“二頭の龍”が苛烈に叩き斬る!
緑深き熊野街道をゆく剣客・槇十四郎は、死に瀕した柳生の忍びに出会した! 追手である飛騨の“燕忍群”を撃退、忍びの最期を看取ったことで、十四郎の命が狙われ始める。
執拗な追撃は暗い陰謀の証か? 伯父の土井利勝へ報告しにいく途上、柳生七郎と遭い、柳生の隠れ屋敷が焼かれたと聞かされる。
共通の敵を持った二人は、異能の暗殺集団が待ち受ける金沢へ――
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
17
2004年11月ハルキ文庫刊。妻の佐藤亮子さんが加筆修正し、2021年9月祥伝社文庫から刊行。居合を使う十四郎と燕忍軍との死闘に柳生流の七郎が加わった壮絶な闘いが圧巻。十四郎、七郎、燕忍軍のキャラクタに魅力があり、繰り出す技も楽しい。タイトルの柳生双龍剣がラスト付近で披露され、このまとめ方というか進め方は長谷川さんらしいと思いました。2021/11/22
sakichi
1
本編はもちろん、あとがきも素敵でした。2021/12/10
あきのぶ
1
槇十四郎シリーズ22021/10/11
マサオ-
1
剣豪小説で、敗れて死んでいく者の最後のシーンを描いているのは、面白い。又当時の為政者が、どう考えどう判断していくかも描いているのも面白い。前作「柳生七星剣」の感想にも書いたが、このシリーズ前から読みたかったので直ぐに読み終えた。次の期待したい。最後の章で飛騨の忍者の残党を紀州徳川が、雇い入れそれがお庭番になったというのは、さもありなん伝奇小説かなという気がした。2021/09/30
がんこおやじ
1
面白かった。私はこの作者の嶽神伝シリーズが大好きで、それとかなり似た雰囲気を感じて嬉しかった。山田風太郎の伝奇小説の系譜とよく表現されるが、要するに日本のSF小説だと思う。現実にはあり得ない忍法に対して主人公がどう立ち向かうのか、本作ではあまり主人公がやられるとも思えず、安心して楽しめた。このような読書も良い。満足。2021/09/26