内容説明
巨匠ケン・フォレット最新作
「世界の終焉」予言の書!
「あまりにも現実的すぎる」
― R・H・サマーズ元財務長官
中央アフリカに位置するチャド共和国。タマラはその首都ンジャメナに駐在するCIA工作員だ。
彼女はテロリストの隠れ家とドラッグの密輸ルートを潜入捜査中の同僚
アブドゥルの後方支援を担当している。
アブドゥルが砂漠に隠された敵宿営地の発見に成功、急襲作戦の勝利に沸き立ったのも
つかの間、タマラは国境にかかる橋で起きた小規模な武力衝突に巻き込まれる。
だがそれは、チャド・スーダンの背後にいるアメリカ・中国をも巻き込み世界を揺るがすことになる争いの端緒に過ぎなかった……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
190
ケン・フォレットは、「針の眼」以来、35年以上に渡って読み続けている作家です。久々の現代モノ、トム・クランシーブランド等と違って重みがあります。続いて中巻へ。トータルの感想は、全巻読了後に。 http://www.fusosha.co.jp/mysteryblog/2021/12/post-381.html2022/01/21
のぶ
75
まだ全三巻の上巻を読む限りなので、物語がどんな方向に進むのかよく分からない。主人公はCIA女性工作員のタマラのようだ。舞台は中央アフリカのチャド共和国を中心に展開する。タマラはテロリストの隠れ家と、ドラッグの密輸ルートを潜入捜査中の同僚アブドゥルの後方支援を担当している。そこでいろいろな武力衝突に巻き込まれるが、背後に中国の存在が見え隠れする。さらに北朝鮮情勢もストーリーに盛り込まれている。まだこれといった大きな山場は少なく、淡々と進行している感じだった。この先どう進んでいくのか?中巻に入ります。2021/12/30
Panzer Leader
66
作者にしては珍しい現代/近未来のアフリカのチャドを舞台にしたポリティカル・ミステリー。帯書きでさえ読んでいないんでまだまだ何が起こるかわからないけど不穏な状態のまま次巻へ進む。2022/08/22
k5
57
アメリカ大統領ポーリーンに、アフリカに赴任しているCIAのタマラ。複数の女性キャラを魅力的に動かしながら世界観を動かしていくケン・フォレット文法の近未来SF。相変わらず面白いんですが、この文法って日本でいうと朝ドラ?って思えて来ました。あと、そこから連想して浦沢直樹に近い存在なのかな、とも。でもこういう大河小説に常にあこがれます。2022/10/23
キムチ27
48
「針の眼」「大聖堂」でピーク?ゆるゆる軽めタッチ感に推移して来てる感のフォレット。しょっぱなでは読むコミックと言ったテイスト。もっともチャド、米本国、中国の3つのターンテーブルに人物を泳がせ、読者の興味を削がぬよう、エロっぽいネタを散りばめ緊張関係もしっかり描いてる。難民問題も絡め 面白い。女米CIA職員は映画にでも登場しそうな聡明美人。シングルで苦難の道を歩む若き女性も支流で動く。ダフとの関係は熱々だけど・さぁて。時代は近未来?かな。それにしても女性大統領と言い、太子党の有力者子弟カイはアニメっぽく軽い2024/04/03