内容説明
第三次世界大戦の危機勃発!
圧巻のシミュレーション小説
アフリカから始まる報復の連鎖。
一方、北朝鮮ではクーデターが…
アメリカ合衆国大統領ポーリーン・グリーンは相次ぐ事態の対応に苦慮していた。
アフリカのチャドとスーダン両国間で発生した報復の連鎖は、やがて抜き差しならない
大惨事を引き起こし、被害に遭った中国による報復行為まで呼び込んでしまう。
どこで矛を収めるか、これ以上の紛争状態に発展することを避けるため、米中間でぎりぎりの交渉が行なわれているさなか、
今度は中国国家安全部対外情報局長チャン・カイのもとに驚くべき情報が舞い込む。
北朝鮮でクーデターが進行中だというのだ……!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
176
昨日の上巻に続いて、中巻です。中国&北朝鮮が登場してきな臭い雰囲気になって来ています。続いてラスト下巻へ。トータルの感想は、全巻読了後に。 http://www.fusosha.co.jp/mysteryblog/2021/12/post-381.html2022/01/22
のぶ
79
中巻に入り、上巻で提示されていた様々な問題が動き出した。アフリカではチャドとスーダンとの間で紛争が発生し泥沼化していって、チャドの問題に介入していたアメリカは対応に苦慮していた。背後で糸を操っていた中国にも影響が及び、アメリカ大統領も問題を軽視できない。CIAのタマラも現地で活動するが、出口を見出せない。このほかにも南シナ海の領有問題や、北朝鮮で進行中のクーデター計画の情報も読み逃せない。アフリカと米国の問題に留まらず、中東、アジアの諸国を巻き込んだ壮大な物語になって行った。早速下巻に入ります。2021/12/31
k5
68
第三次世界大戦がモチーフということで、脳内では延々ブランキーの「悪いひとたち」が流れているのですが、すべてを仕組むシナリオライターはおらず、それぞれが自分の立場で判断する中で、だんだんボタンが掛け違えていきます。ケン・フォレット好きなのはこういう陰謀論の対極にある世界観で、陰謀を描けるところですかね。下巻も楽しみです。2022/11/07
Panzer Leader
68
アフリカのチャドとスーダンの小競合いからアメリカ・中国・北朝鮮を巻き込む戦争へと発展しそうな重苦しい展開となってくる。しかしながら米国大統領・末端のCIA職員・米軍特殊部隊指揮官・チャドを脱出する寡婦と主要人物はすべて優秀な女性で、一部を除けば男性陣は凡庸で俗物な人物ばかりで、中国は悪役設定だから主要人物は男性ばかりと、あまりにバランス悪すぎ。面白くなりそうだけどグダグダに終わる可能性もあり、ある意味目が離せない。2022/08/23
キムチ27
48
危ういバランスは地球のミニマムの摩擦から始まるという図式は確か。女性大統領と頭の上がらぬ夫、はき違えた自由を謳歌する子女、右顧左眄する姿が目に浮かぶ中国の安っぽいなどを配す。チャドスーダンの現場は常に一触即発。米中の緊張 そこに北鮮事情が発火点になって行く・・とはいえ、「目が離せない」という言い回しは手垢が付きすぎ。何故ならのKGBが姿を現していないから。キングが何言おうと、フォレットが腕まくって書いて行こうと私はやはりスラブ民族のあいつが「今のところ」大きく存在して見える。ま、下巻でどう、折り合いが?2024/04/06