内容説明
左手に宿った兄との絆がいま試される!
真犯人を探すため違法ドラッグ密売組織に潜入した岳士に危機が迫る。協力者の彩夏は運命の恋人か、そして左手の兄は〈本物〉なのか?
※この電子書籍は2019年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ワレモコウ
47
上巻から一気読み。殺人容疑を晴らすため、違法ドラッグ密売組織に潜入した岳士。核心に迫るごとに、危険度が増していく。とうとう、自らがドラッグを使用し依存してしまう。隣人の彩夏は協力者なのか?それとも罠なのか?腕に宿った海斗は、一体どんな現象なのか?最後は伏線も回収され、良い位置に収まったと言えるのだろう。全ての原因となった幼馴染の七海、共依存しあった彩夏、そして左手にいた海斗。これらの人々とのラストが、少し物足りなかった。2022/09/27
mio217
42
「知念実希人だから面白い筈」という謎の信念のもとに読み進め、下巻は怒涛の展開でほぼ一気読み。この展開は予想できなかったな。そうくるかと、唸る。兄弟愛を感じる良い終わり方だと思うけど、最後まで感情移入ができなかった。私が思うに、それ不要じゃないのかと思うとってつけた様なラブストーリーもあり、嘘くさい兄弟愛。全ては設定に無理があり過ぎるのかなと。読み手の感想は賛否両論なのでしょうね。「現役医師が描く話は面白い筈」の信念が崩れた。けれども話の展開は引き込まれ、読みやすかった。他の知念作品は読んでみたいと思った。2022/01/06
キナコ
37
後半に書けての犯人当てや、兄弟のやりとりが一気に加速。依存症の怖さもだが、薬を使うことでしか生きられない人もいるのかなぁと思うと複雑。後半の兄としての矜持がすさまじく、涙が止まらなかった。やるせなさもあるが、岳士が成長し前を向いて歩いてくれるのが何よりだと思う。初めはSF要素が強いかとも思ったが、読了後の満足感が強かった。2024/03/25
Junichi Yamaguchi
30
『殺人が…正解…』… ある程度は想像したとおりに進んだ作品だったが、それでもジーンとくるのは著者の筆力なのかな⁈ 主人公の将来に不安は残るものの、ラストは爽やかで良かった。。2021/12/24
かいちゃん
29
錬金術師の正体は予想通りだったけど、スネークのボスはわかんなかった。双子の兄弟、強い絆だなー2025/09/03