内容説明
海辺の下町商店街・かつぶし町の交番に赴任した、おまわりさんの小槇悠介(こまき・ゆうすけ)。
この交番にはずっと昔から、人の言葉を話す謎の猫・おもちさんが住み着いている。
「相手の声を聞こうとする気持ちさえあれば、案外なんとかなるものですにゃ」
町の人々から愛されるおもちさんは、触ると願いが叶うとか、おやつをあげるといいことがあるとか、いろいろな言い伝えがあるらしい。
でもそれが本当かどうかは誰も知らない。
そんな彼らの周りには、優しい町の人々だけでなく、さまざまなあやかしたちの姿もあって――。
百鬼夜行に巻き込まれたり、河童に恩返しされたり、突然の神隠しもあり!?
人と人ならざるモノのあわいで起こる、ふしぎで優しい物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
涼
72
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2022/06/post-c34398.html その名も「かつぶし町」の「かつぶし交番」に勤める若いおまわりさんの奮闘記です。 ネコが当たり前のように喋ります。2022/06/07
ゆのん
71
かつぶし町の交番にいる人間の言葉を話す猫・おもちさんと新人警察官が、優しくて少しお節介で不思議な町を舞台に活躍する物語。ほんわかした物語でありながら、ほんのちょっとだけヒンヤリするような感じがする場面もあって面白かった。とても読みやすくて小学高学年位の子でも楽しめそう。海があって、神社があって、商店街がある。話す猫に妖達、時々神様のお遣いもやってくるかつぶし町。こんな町が本当にあったら即引っ越したい。2021/10/11
はる
38
久し振りにこんなに癒される本を読んだ。おもちさんがいい味出してますにゃ。しかも、しゃべるし、この町にも人ならざる者が沢山いて皆自然とそれを受け入れてる所が暖かい。特に大きな事件が起こるわけではないのがまたほっこりさせてくれていい。優しさに癒されました。2021/11/23
Roko
33
かつぶし町はこじんまりとしたいい町です。海も山も近くて自然に恵まれています。みんな優しい人ばかりで、道で誰かが倒れていたなんていうと、それを見かけた人がすぐに介抱してくれたり、交番に連絡をくれたり、人情にあふれた町です。でも、この町には人間以外の何かもいるみたい。おもちさんだって、普通の猫の寿命の何倍も長生きしているし、神社で出会った「おあげさん」も、どうも人間ではなさそうな感じです。不思議なことがいろいろと起きますけど、小槇くんにとっては、おもちさんのおやつの管理の方が大変(笑)#NetGalleyJP2021/10/20
葵@晴読雨読
31
2022年1冊目。かつぶし町はちょっと不思議だけどあたたかい町。おもちさんいいなぁ。2022/01/08