内容説明
女性でありながら戦士になりたい少女アサギ。彼女の父も勇敢な戦士だった。素直な語り口で一人の少女の成長を描く長編ファンタジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やな
33
死んだ父が起こした出来事が原因で、村から忌み嫌われている少女アサギが、男しかなれない戦士を目指す物語。途中イラストが挿入されたり、字が大きかったりで、間違いなく児童書なのだが、大人が読んでも大丈夫。とてつもなくシブい児童書。ラストもシブい。これ、最高やね。2021/12/11
杏子
20
この作者は知らなかったけど、面白かったです。ある村に住む少女が戦士になりたい、といろんな努力を重ねて、ついに…! 男は男屋へ入って戦士になる(ならない者もいる)、女は女屋へ入って誰かと結婚する。村の狩り手がとった獲物は村のみんなのもの、みんなが勝手にとりすぎたらどうなるか、掟となって人々を(がんじがらめに締め付け)戒めている、古代の風習。その掟を破ってまでなりたい戦士だったのに…アサギに新たな道は開けるんだろうか。続編がありそうな予感…。 2013/09/10
みよちゃん
18
アサギの置かれた状況に謎が。女である前に役に立つ人、特に戦士になりたい。そんな時、助っ人が。始まったアサギの暮らし。父の事。次巻へ。2021/08/19
鮎
17
ものごとをありのままに見て、その意味するところを考える。ごくシンプルなこのモノノミカタが、実際にはどれほど難しいことか。こういう考え方の基本を児童書でわかりやすく教えてくれる本書は、とても貴重だと思う。終盤近くでの母親への対応を見ると、アサギはすっかりこの技を自分のものにしている。辛い日々にも腐らず、寡黙に努力を重ね、心に決めた目標をひたむきに追い続ける。もし他に選択肢があればこうはいかない、哀しい窮鼠だったのかもしれない。母親とは違う生き方を選んだアサギが、これからどんな成長を見せてくれるのか。楽しみ!2018/05/26
いちごプリン
15
なんか、じわっとくる本でした。山賊の娘より、こっちのほうが、面白かった!2014/12/05