内容説明
数値計算による近似計算の検算を高速かつ効率的に行えるのが,精度保証付き数値計算である。本書では,近い将来,数値計算に精度保証を付加するのが日常的となる時代に向け,実際的なノウハウを初学者にもわかりやすいよう展開した。
目次
1. 精度保証の原理
1.1 精度保証付き数値計算とは
1.2 浮動小数点数
1.2.1 浮動小数点数
1.2.2 浮動小数点数への丸めと四則演算
1.2.3 10進数と2進数の変換
1.2.4 C 言語における丸めの指定
1.3 精度保証付き数値計算の基礎
1.3.1 精度保証付き数値計算の原理
1.3.2 区間解析
1.3.3 中心と半径による区間
1.3.4 関数解析を利用した精度保証の原理
1.4 第1章の文献案内
章末問題
2. 連立一次方程式
2.1 近似解の数値計算法
2.2 逆行列を用いた精度保証
2.2.1 精度保証のための定理
2.2.2 MATLAB によるプログラミング
2.2.3 係数行列が区間行列の場合
2.2.4 成分毎評価
2.3 LU 分解を用いた高速精度保証
2.3.1 事前誤差解析
2.3.2 高速精度保証
2.4 コレスキー分解
2.5 スパース行列手法
2.5.1 帯行列用LU分解
2.5.2 スパース行列用精度保証プログラム
2.6 ヤコビ法
2.7 第2章の文献案内
章末問題
3. 固有値問題
3.1 近似解の計算法
3.1.1 固有値の存在範囲
3.1.2 べき乗法
3.1.3 対称行列に対するハウスホルダー・ギブンス法(二分法)
3.1.4 QR法
3.2 固有値と固有ベクトルの精度保証
3.2.1 対角化可能な行列のBauer-Fike 型事前評価
3.2.2 対角化可能行列の固有値の計算値の精度保証
3.2.3 対角化可能行列のBauer-Fike 型事後誤差評価
3.2.4 対角化可能行列に対するHoffman-Wieland 型事前誤差評価
3.2.5 実対称行列のすべての固有値の精度保証
3.2.6 固有ベクトルの精度保証
3.2.7 非線形方程式の解法を利用する方法
3.3 特異値分解
3.3.1 特異値分解
3.3.2 一般逆行列と最小二乗解
3.3.3 特異値分解の計算法
3.3.4 特異値の精度保証
3.4 第3章の文献案内
章末問題
4. 線形計画法-単体法による解法
4.1 線形計画法
4.1.1 行列からの準備
4.1.2 改訂単体法
4.2 線形計画問題の解の精度保証
4.3 第4章の文献案内
章末問題
5. 関数の補間と積分
5.1 関数の補間
5.1.1 多項式の評価
5.1.2 テイラー展開とその誤差評価
5.1.3 補間多項式
5.1.4 チェビシェフ補間
5.1.5 初等関数の計算
5.2 積分
5.2.1 ニュートン-コーツの公式
5.2.2 オイラー-マクローリンの和公式
5.3 不定積分
5.4 第5章の文献案内
章末問題
6. 非線形方程式
6.1 ニュートン法
6.1.1 非線形方程式
6.2 微分
6.3 クラフチック法
6.3.1 平均値形式とクラフチック作用素
6.3.2 精度保証
6.4 ホモトピー法
6.4.1 ホモトピー法
6.4.2 写像度
6.4.3 解曲線の追跡
6.4.4 ブラウアーの不動点定理
6.5 第6章の文献案内
章末問題
7. 関数方程式
7.1 積分方程式
7.1.1 基礎理論
7.1.2 選点法
7.2 第7章の文献案内
章末問題
8. 多倍長計算
8.1 多倍長演算とは
8.2 無理数の計算
8.3 数値計算で解くとは
8.4 計算可能実数
8.4.1 計算可能実数体
8.5 計算可能関数
8.6 第8章の文献案内
章末問題
索引
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