内容説明
日本人は世界でいちばん鋭い味覚の保有者。世界に類を見ない雑食民族で、味に対する感覚もきわめて繊細。酵素の効用も早くから知っており、食物によって体内を浄化する知恵も持っていた――日本人は、270種の貝類、200種の魚類、30種の哺乳動物、80種の鳥類、90種の海藻類のほか、昆虫や爬虫類、植物を入れると、なんと1500種にもおよぶものを食べる、世界一の雑食民族である。しかも、西洋四味、中国五味、日本七味といわれるほど、味に対する感覚は繊細で、調理の方法もいろいろに工夫した……。画期的な部門別日本史。<全5巻>
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ビタースイート
2
ずいぶん前の本だが、内容は古びていない。 食文化は土地柄、気候風土に適応しながら発展し根付いて来た。 食と健康に関する情報が溢れ、それに踊らされることなく、自分の感覚や受け継がれてきた先人の知恵を大事にしたい。2018/01/11
伊勢田和良
0
毎日プチ読書で樋口清之「食物と日本人」を読了しました。 樋口さんは登呂遺跡発掘と「梅干しと日本人」など日本文化・ 歴史に造詣の深い考古学者としてベストセラーも多く、 平成8年に87歳で亡くなられました。 石器時代の日本人の食生活から歴史的に、様々なエピソードを語る楽しい 読み物です。 海岸線の長い日本列島に長く住んだ日本人は、食物の材料が世界一豊富で味覚も発達しました。 味覚では欧米が四味、中国人が五味に対し、日本人は七味です。 食材は、1500種類(貝類270、魚類200、海藻90、哺乳動物20、鳥類82014/08/17