内容説明
※電子限定書き下ろしＳＳを収録した特別版!!
“終わった世界”で、最後に掴む未来はーー。
突如として現れた怪物“屍人”により、人々は襲われ、世界は終わったーー。
父親の遺した魔術を使って生き延びる少女・南戸由貴は、かつて別れた“唯一の”友人・榊帆乃夏と再会。行方不明になった帆乃夏の姉・春香探しを手伝うことに。
京都で出会った“鋼の魔女”九条夜未と、その姪でゴーレムを使役する羽衣の協力を得て、終末の真相に少しずつ近づいていく由貴たち。
さらなる情報を求め、由貴・帆乃夏・羽衣の3人は、日本魔術師連盟の本部があった東京へと向かうことにする。道中、廃旅館と温泉で英気を養いつつ、絆を確かめ合う。
まるで導かれるように辿り着いた渋谷のスクランブル交差点で、少女たちは思いがけない真相を知ると同時に、苦渋の選択を迫られることになるーー。
過去に一度、離れ離れになった由貴と帆乃夏が、“終わった世界”で最後に掴み取る未来は？ ガールズサバイブストーリー、ここに完結！
※「ガ報」付き！
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真白優樹
9
日本魔術師連盟の本部があった東京へ向かう中、全ての真実が明らかとなる今巻。―――終幕を越え未来へ、かけがえのない明日を出迎えに。 全ての始まり、その元凶となった姉の思い、父親の思い。幾多の思いが重なり、連鎖的に全ての真実が明かされる最終巻であり、全てが収束し紐解かれ、綺麗な結末へと導かれる、まさにお見事と言える巻である。終わった世界は変わらない、寧ろ始まりはここから。けれどこの絆がある限り、きっとこの世界でも生きていける。また明日に向かい進んでいけるはずだから。 うん、とても面白かった。2021/07/08
タイコンデロガ級
8
面白かったです。 衛星軌道上の宇宙ステーションで行われた儀式が地表に影響を与える。というのは現代の科学とオカルトがうまく混ざっていてときめきましたね。 ラスト、終わった世界で新しい始まりを迎える由貴と帆乃夏。イラストと合わせて本当に満たされました。2021/07/23
タキ
7
１巻で事の起こりとヒロイン二人の再会と関係性を。２巻で伏線を散りばめ、３巻でそれらをキッチリ回収し綺麗に纏め上げられた現代百合ファンタジーでした。ただシリーズ中盤辺りからは良くも悪くもテンポ重視でかなり展開が速く、序盤の丁寧で繊細な心理描写に恐ろしく高いポテンシャルと一線を画す力量を感じていた自分からするとやや肩透かしだったかも。次に期待、また改めてこういうファンタジー書いてもらいたい。2021/06/23
彼方
7
動く死体"屍人"によって終末を迎えた世界で魔術を使い生き延びる由貴たち。親友・帆乃夏の姉の企て、そして終末の真実とは…最終巻。魔術によって引き起こされたアポカリプス、そこにあった破滅的な愛…全ての始まりは単純なもので、だからこそ熱く…綺麗に収束したお話でしたね…。ただ早い段階で三巻構成が決まっていたようで、もう少し由貴の魔術の成長や帆乃夏や羽衣との交流、元凶を生んだ父との感傷と…もっとゆっくり見ていたかったな…。ともあれよく思えばえげつないスケールながら、描ききってくれた事に感謝。完結、お疲れさまでした。2021/06/18
半熟タマゴ
6
突如現れた屍人により終末を迎えた世界で生き残った少女たちの物語、第3巻。完結ということで終盤は駆け足気味だったかな。もっとじっくり読んでみたかったけれど、希望が見える結末でよかった。ラストを飾るイラストも素敵。2021/08/25
