内容説明
数学が苦手な中学二年生の遥の前に、不思議な転校生・宙がやってきた。宙は突然、どんな悩みでも数学の力で必ず解決してくれるという、「数学屋」なる謎の店を教室内で開店する。はじめは遠巻きに見ていた遥も、店を手伝いはじめることに……。どんな相談事も華麗に解決していく二人だが、一通の悩み相談の手紙から、数学では解けそうにない「人の感情」という、超難問にぶつかることに。彼らは果たしてどんな答えを導くのか!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
273
6問連作短篇。数学苦手の女子と数学好きの男子転校生がワチャワチャしながら問題を解決して行くお話は予想に難く無く。数学は究極的に抽象化したツール群でもあるので、具体的な問題に応用するのはとても大切ですね。数学はこの様にして世界を救うのか。中学数学でも使い方次第ですね。おもろー。数学者は純粋な発見をするのであって、それを応用するのは工学畑の人、特に情報工学とは相性が良いと思うのですけどね。重なっていても当然良いですよね。最終問6はふんわりとしましたが、後続巻もある様ですからそれで繋がって来るのかなぁ〜。2025/01/05
三代目 びあだいまおう
253
なかなかです!最近少しヘビーな案件抱えててせめて読書はライトなものをと手に取ったが、なかなかです!数学嫌いに多いのは『一体何の役に立つの?』だと思いますが、本書は見事に数学を日常に結び付けます。しかも視点が中学生!部活の練習へのモチベーションやら愛の告白やらまるで畑違いの悩みを数学で解決(?)しちゃう『数学屋』さん。後半の疾走感もよかった!著者が数学の教科書を、本書のような例えで書き直したら、少なくとも『読書好きだが数学嫌い』の何割かは数学に興味を示すでしょう!大体、話上手は例え方が総じて秀逸ですよね‼️2019/04/24
takaC
108
青春だね中学生。遥がその後所持金なしで成田空港から大磯までどうやって帰ってきたのかは明かされず。2018/01/12
ガチャ
77
ちょっと変わった中学生の宙は数学で世界を救うと言う夢を掲げ、日常生活のお悩みを数学で解決します。相棒の遥とは良いコンビでとても微笑ましい。 理系出身の私でも数式見てて、完全にスルーしてたけど、解決策が理屈ではなくて導き出された答えなんだと思ったら、面白いかもしれないですね。 2人の今後に期待です。2018/12/31
大阪魂
76
のえちゃに感化されて数学本探してたらこんなんみつけた!「数学で世界を救う!」って宣言してる数学の天才中2の宙くんが転校先で隣になった遥ちゃんと一緒に「数学屋」をはじめ、まわりの人のお悩みを数学で解決するって短編集。台形の運動場を等分にするため2次方程式使ったり、部員を練習させるために「囚人のジレンマ」使ったり。2次方程式の解の公式!そーいやこんなんあったなあ…いろんなことを数学的に論理だてて整理するのって大事やなあっておもたけど、お話は中学生とかにぴったりなんかも…素数が世界を救うってのはなんとなく理解!2021/08/14