内容説明
チューリングのエニグマ攻略が大戦を終わらせ、世界が冷戦へと向かう頃、コンピュータ開発競争が熱を帯びた。彼の頭脳もその一角を占める。はたして勝利は誰の手に? さらに彼は動植物の形態研究にも踏み出していく。だが新しい活躍の一方、人生は時代に翻弄される。これは悲劇なのか? 非業の最期まで、著者ホッジスはチューリングの時間に寄り添い続ける。
目次
はしがき ダグラス・ホフスタッター
序文 アンドルー・ホッジス
I 論理的なるもの
1 集団の精神 2 真理の精神 3 新しい人びと 4 リレー競争
原注
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
115
映画を見たので、その原作であるということで読んでみました。かなり読みでがある本で、映画には出てこないさまざまなことが細かく描かれています。特に数理物理学者が書かれているので、映画ではあまり説明されていない部分なども詳細に描かれていて参考になりました。2015/11/12
はまななゆみ
14
同性愛者であるチューリングが、哲学的に数学を極めていき、ナチスドイツの暗号機エニグマを破っていく。とても読みごたえがあり、くじけそうになるときもありましたが、下巻も頑張って読んでみようと思います。2016/01/24
GASHOW
9
コンピューターの父であるアランチューリングは、人類に与えた貢献は大きい。戦争の暗号解読競争という社会環境が手伝ったこともあるから、もしも、戦争がなかった場合のコンピューターは、今のような形になったか歴史の謎だ。また、コンピューターの能力を測る、チューリングテストは、相手が人なのかコンピューターなのかがわかるかという方法が取られているかAIの時代を予測していたようだ。2018/01/22
emico
9
学生生活地代、周囲から受け入れられずに苦労する姿や、同性愛という事での生き難さが細かく描かれており、またその中で、どう立ち向かい、自分の論文を書いていくのかという所も、論文を書く過程の細かさと合わせて興味深く読めました。ただ・・・個人的なことですが、細かすぎる内容の箇所が仇となって途中で挫折しかけ、何度読むのを止めようかと思ったことか・・・(笑)というのもなきにしもあらずでした(汗)2015/04/10
やす
9
チューリング的世界の本を「インフォメーション」「チューリングの大聖堂」「チューリングを読む」と去年立て続けに読んで、もう卒業しようと思ってたが、ベネディクトカンバーバッチの「イミテーションゲーム」の原作的あつかいなものだから、もう一度付き合おう。映画ではチューリングはかなりの変人扱いでカンバーバッチの当たり役ホームズかと思うような演技。まさかそんなはずはないことを確認の意味でも読む。さすがに映画はデフォルメで業績に見合うだけの変な人ではあるけど、反抗的ティーンエイジャーがそのまま大人になった程度とおもう。2015/04/07
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