内容説明
家請業を営む「大和屋」は、克次の優しさゆえか、商売の仕方が甘いと言われている。現に信頼して判をついた一家が夜逃げした。対処に追われる中、大和屋先代・藤右衛門から頼まれ事をする。かつて請け判をついて以来、親しくしてきた船宿の主人が首をくくったのだが、実は殺されたのではないか、それを調べてほしいと。とうに十手は返したが断り切れずに探索する克次、そして思い人のお京にまで命の危険が迫る! 人情家克次が悪を討つ、シリーズ第3弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
80
克次の想い人お京が拐されます…。シリーズ3作目。字の大きさは…中。元岡っ引きで、家請人である江戸南森下町の大和屋克次の人情捕物噺です。家請人とは、今でいうところの賃貸保証人・保証人代行などの不動産業者です。克次は、大和屋を譲ってくれた先代主人の藤右衛門の頼みで、船宿の主人・富吉が首を括った件を探るべく動きだしますが。十手を持っていない身では、なかなか探索がしづらく。難儀していた矢先に、藤右衛門の世話をしているお京が、宝屋に拐されます。それを知った克次は、我を忘れて宝屋へ駆け込みますが…。🌿続く→2021/06/25