ヤングキングコミックス ナナシ ～ナくしたナにかのさがシかた～(4)

著者名：藤野晴海/片山愁

少年画報社（2021/05発売）

• ISBN：9784785969226

内容説明

「僕」の友達の「ナナシ」には不思議な力がある。彼には「見えざるもの」を視る力があり、僕も少しずつその力に目覚めていく…ネットのオカルトサイト発の人気作「ナナシシリーズ」初のコミカライズを片山愁が描く！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[雨]

次が最終巻です。 こんなに悲しくて辛い展開だからこそ救いを求めたくなるんでしょうね。後悔したってもう遅い。なんて毎回繰り返して生きてきた私。青春時代、ほぼ一人でいたから少しだけ彼らが眩しい。

2021/07/09

[陸抗]

傷だらけのナナシが、辛くて苦しくてすがったハルもまた、傷だらけな事に気がついて突き飛ばしたみたいに見えた。実際の所は誰にも分からない。でも、このまま二人で海の底に沈んでいくのは違うと、ナナシが泣き叫んでいるようだった。大人が子供たちに与えた傷を、子供たちだけで治そうとあがき続けた結果がこれなら、大人の不甲斐なさに殴りたくなる。見守り続けたアキヤマさんやヤナギも、無傷だとしてもきっと辛い。じゃあどうすればと聞かれても、きっと誰にも答えは出せないんだ…。

2021/05/27

[杳]

ナナシとハルは、求めたものが互いにほんの少しだけずれいてて、ナナシはたぶんそれを感じながらもそこに気づいたハルなら受け入れてくれるだろうことを予感して意識的でなく甘えてたのかもしれなくて――ハルは、もう少しだけふたりに猶予があれば、その頃の精一杯の心をちゃんと返せたんだろうに……。でも、中学生ですよね……。平凡に育ったつもりの自分でも、心がむちゃくちゃ忙しかった頃だもの……自身でも説明つかない理由で、説明つかない行動を相手にぶつけてしまうこともある。→

2021/05/28

[じょり]

Kindleにて。四巻で終わりかと思ってた。思春期特有の危険な感じに、特殊な家庭環境も相まって独特な繋がりができた彼ら。どうすればナナシが死ぬことにならなかったかは分からないが、当時の彼らはミズキが言うように共依存ではあったように思う。大人になれば厳しい意見くれる存在も大事なんだけど、辛い気持ちの時はやさしい言葉が欲しいもんな。5巻では叔父さんからナナシに起きていたこと、ナナシが死ぬまでの詳しい経緯が語られるのかな。

2021/07/12