内容説明
哀しい宿命に泣く男女の悲劇を描く、愛の長編ロマンティック・ミステリー――バーのマダム殺しの犯人は、8年前の作曲家殺しの犯人と同一人物なのか? 幾重にも仕組まれた鉄壁のアリバイを、刑事が崩したとき、容疑者は鉄道自殺! 事件はこれで解決したかに見えたが、それは新たな、より大きな謎の始まりだった……。真犯人は、まったく別の所で成功者となっていたのだ。都会派ミステリー長編傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nightowl
2
お礼参りで殺されたらしき被害者。しかし、その容疑者は予期せぬ最期を迎える。事件の真相とは?意外さの組み立て方が面白い昭和ミステリ。短さの中に巧妙に騙しの技術を編み込んでいる。それにしても、続けて読むと綺麗な人の表現として処女のような云々...と書くのにはうんざり。このあたりで長年避けられてきたのだなと納得。2022/09/19
lyrical_otoca
0
コンパクトに読めるミステリー小説で面白かった。刊行が1988年なので今読むと色々古い価値観だなぁ……と思うところ割と多いんだけど、軸となるミステリーの部分は今読んでもしっかりとしていて面白かった。上質な2時間サスペンスドラマの原作を読んだような満足感だった。270ページなのでさくっと読めるライトな感じなのもよかった。2025/06/27