内容説明
民意が反映される王朝のありかたとは、どういうものか――。千年つづく政体の確立を目指して呂不韋は奔走する。しかし、昭襄王の崩御に乗じて、秦の力を削ごうとする他国との熾烈な戦いのさなか、呂不韋のもとに、即位したばかりの子楚・荘襄王の思わぬ訃報がもたらされ……。累計100万部を突破した中国歴史小説の金字塔、完結篇。【全五巻】〈解説〉平尾隆弘
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tomoichi
13
今まで持っていた呂不韋像を完全に変えてしまった。そして始皇帝が残念な人に(笑)キングダムはどう描いて行くんだろうね。2021/10/10
ねんまに
4
最後まで呂不韋は聖人君子でした。さすがにいい人にしすぎでしょ感はありましたが、主人公補正が心地よい話だったのでまあ貫き通してくれて良かったです。しかし、終盤は小説というより歴史書っぽくなってしまい、「文献には記述が残されていない」的なメタ表現が多くなってちょっと萎えました。きれいにまとめるのが難しくなってしまったのかもしれないけど、最後まで呂不韋視点の物語であってほしかった2021/10/28
楽毅
1
今回はいつも以上に波乱に富んだ展開で、主人公の生き様や考え方に学ばされる思いがした。冷酷な始皇帝を諌めようとした宰相が、これほど巨大な存在だったとは。歴史小説は主人公への著者の思い入れが少なからずあるので、史実として丸のみすべきではないだろう。ただ、時代が古くなるほどに、世界を描き出す想像力が必要になる。宮城谷作品は未知への誘いとして格好の存在であることを改めて認識。本書はその中でも出色の大作だと思う。新装版が出なければ手に取らなかったので、このタイミングでの企画に感謝したい。2021/04/25
バム
0
最近ハマってる宮城谷さんの作品。 相変わらず文章や語句がきれい!勉強になるわー。 今作も面白かった! 呂不韋、女性にモテすぎ笑。2021/08/29