内容説明
“魔物”を執拗に求める王弟デューカからエトを匿うため、国境近いサリの故郷へと逃れた一行。精霊使いと魔法使い、互いの力を入れ替えられたサリとラルフを元に戻してもらうには、エトのバクである白銀に頼むしかないからだ。そうして始まった人里離れた静かな山での三人の生活は、慣れぬことばかりであったものの穏やかだった。やがてラルフは騒がしい精霊たちの声に馴染んでいくが、サリはなかなか魔法を使うことができない。一方、エトは二人には秘密で白銀を呼び出していて……?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
century-century
3
見たいものしか見ず、知りたいことだけしか知ってこなかったラルフが考えを改めて、成長していく過程が丁寧に描かれていました。この作家さんは心の機微を描くのが上手ですね。そして読みやすい。最終巻も続けて読みますよー。2021/08/19
由貴
2
ラルフの成長ぶりがすごい。プライドが高いラルフが魔法を失ったことで無力さを痛感し矜持を傷つけられ、今まで見えていなかったものが見えていく過程が丁寧に描かれている。サリの能力を得たことによって彼女がそれまでしてきたことの大変さを知り、エトと3人で過ごすことで彼女の境遇やどういう人間なのかを少しずつ知っていく。サリはサリで危ういところがあるけれどそんな危うさにラルフは気付いていて、それに気付けたのはラルフの成長あってのことだと思うと感慨深い2022/02/03
うさぎや
2
ラルフ、成長したな……(しみじみ)。しかしこのラストからの、次巻で完結かあ……さてどうなる。2021/01/17
日向
0
★★★★☆2021/10/27