SB新書<br> 新説の日本史

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SB新書
新説の日本史

  • ISBN:9784815609054

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内容説明

「邪馬台国論争は畿内説の完全勝利」、「今川義元は上洛を目指していなかった」、「西郷隆盛は征韓論者ではなかった」など。歴史研究の現場において、これまでの常識を覆す説が次々に生まれている。

本書では、古代・中世・近世・近現代と、ぞれぞれの時代における気鋭の研究者たちが最新の研究結果を報告。これからの教科書を書き換えるかもしれない新説で、日本史の見方が変わる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鉄之助

282
「定説」を疑え! 新発見の資料からの「新説」を気鋭の研究者6人が、わかりやすく時代を区切って解説。例えば、関ケ原は「天下分け目」の戦ではなかったとか、日米和親条約は「不平等」ではなかった、など興味を引く項目から、拾い読みして楽しんだ。なかでも、日米開戦の舞台裏は現代の国政の意思決定のフラフラさ、とも共通しているようで示唆に富んでいる。「陸軍は海軍にゆだね、海軍は近衛首相に一任、首相は総辞職して投げ出す」。まるで、いまの日本じゃないか。この中から、いかに歴史の教訓を引き出すのか、我々にかかっている気がした。2024/04/08

さぜん

48
歴史教育って難しい。教科書に載っていることが全て客観的で真実かと言われればそうではない。しかし学ぶ側はどれを検証する術もなく一方的に刷り込まれていく。気鋭の歴史学者が進行形の研究において新説を唱える。日本の敗戦は陸軍の暴走と頭の中にあったが、統率者の利害と責任回避が主たる要因。全てを疑うわけではないけど主体的に調べる習慣が必要だと感じた。受け身じゃだめなのよね。2022/09/15

ホークス

33
本書で興味深かった点を一つメモしておきたい。平安時代に藤原氏が摂関体制を固める以前、太上天皇(上皇)が天皇の補佐又は実質君臨をした期間が度々あったと言う。とすると後の院政は、天皇家が支配権を取り戻した時代とも言える。権力の推移を長い目で見るのも面白い。2024/01/16

サケ太

24
かなりわかりやすく今の歴史の流れがわかって面白い。定説から新説。知っているものもいくつかあったが、まえがきに書いてあった通り、その新設に対する疑問や今後の課題についても確認できる。「薬子の変」についての内容はかなり興味深く読めた。『倭の五王(中公新書)』早く読まねば。観応の擾乱の主要因が直冬とは面白い。日米修好通商条約というものに関しても、一面しか見ていなかったので内容に変遷があったとは驚いた。日露戦争の経緯と勝利の理由について、近現代は本当に無知なので助かる。2021/02/11

ossan12345

21
最新研究から日本史の通説に新たな視点を提供する。我々が中学高校で学んだ知識が、固定的なものではなく、ここまで流動的であることに驚くし、知識のアップデートは、何も流行りのリカレント・リスキリングでなくとも必要なことだなぁと感じます。特に、対立する二元的な要素にまとめて理解しまうことの危険さ、安易さを認識しました。幕末の不平等条約の考え方は、目から鱗といった感じ。2023/06/17

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