中公新書<br> カラー版 虫や鳥が見ている世界―紫外線写真が明かす生存戦略

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中公新書
カラー版 虫や鳥が見ている世界―紫外線写真が明かす生存戦略

  • 著者名:浅間茂【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 中央公論新社(2019/08発売)
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  • ISBN:9784121025395

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内容説明

人間の目は、赤・青・緑の3色しか見えない。だが、虫や鳥は紫外線をも見ることができる。では虫や鳥には、世界はいったいどう見えているのか? 著者は紫外線カメラを自作し、動物や植物を撮影。そこには驚きの世界が広がっていた――。モンシロチョウは雌雄で翅の色が違い、ウツボカズラの捕虫嚢は紫外線を反射して虫を誘い、ハシブトガラスは紫外色の模様の違いで個体を識別していた。人には見えない生存戦略を探る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

103
紫外線写真をカラー写真と対比させることで、虫や鳥の見ている世界を疑似体験できる。5億4500万年前のカンブリア紀に視覚を持つ生き物が数多く出現し、大部分は紫外線を見ることができる。恐竜の時代に誕生した哺乳類は、夜行性で紫外線を見る能力は退化した。鳥は4原色で紫外線も見える。虫の視力は0.01程度だが紫外線で蜜のありかを知ることができる。動物の体色は色素と構造色から成り、植物はネクターガイドマークとして花は紫外線を反射し、蜜のある部分は紫外線を吸収し昆虫を誘い込む。ヒトが見ることのできないもうひとつの世界。2022/07/02

やいっち

77
先月、読んだ実重重実 著『生物に世界はどう見えるか  感覚と意識の階層進化』(新曜社)に続くもの。本書では紫外線に特化している。生物(細胞)には致命的に有害なはずの紫外線を転用して生命体の生存戦略に組み込んでいく、生き物たちの知恵の凄さ。メラニンなどの色素を作りだす驚異。体表を構造的に変化させて独特な光沢を生み出し、生存に活用する戦略の巧みさ。人間は紫外線を避けるしかないが、こうした動植物たちの知恵を活用させていただいている。2020/02/14

やいっち

58
再読。紫外線が見える…体に紫外線に絡む模様など。庭先で虫などをよく見かけるの、気になる。2023/11/05

たまきら

42
小さい頃、花の紫外線写真を教科書で見てからというものの(もっと色々なものを撮影してほしいなあ)と思っていたので、たくさんの写真に大興奮!楽しみながら読み進めふと思ったのが、これって本当にミツバチなどの見ている世界なのだろうか?ということ。足先に味覚センサーがついていたりする生物の視覚ってどこまで大切なんだろう?とか、では授粉前と授粉後で色が変わるサクラの花は、紫外線でどのぐらい変わるんだろうか?とか…。知りたい、もっと知りた~ い!2022/07/29

クリママ

41
虫や鳥は、人間には見えない紫外線を見ることができる。哺乳類は赤と青の2色型色覚、ヒトは3色型色覚、なんと鳥は4色型色覚だという。いったいどんな色が見えるのだろう。人には見えない色とはどんな色なのだろう。著者は自作した紫外線カメラで花や昆虫などを撮り、普通の写真と比較し、それぞれに詳しく解説している。まず驚いたのが、同じに見えるモンシロチョウが紫外線カメラだと色が違うこと。蜜へ誘う花の模様もはっきり見える。求愛、給餌、捕食者から、紫外線から身を守る。紫外線写真は青の濃淡だが、鳥の目を持って自然を見てみたい。2023/12/31

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