ハヤカワ文庫JA<br> 大日本帝国の銀河 1

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ハヤカワ文庫JA
大日本帝国の銀河 1

  • 著者名:林譲治【著】
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 早川書房(2021/01発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150314644

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内容説明

昭和15年、日華事変が深刻さを増すなか、天文学者にして空想科学小説家の秋津俊雄は、和歌山県の潮岬にて電波天文台の建設に取り組んでいた。中学の同級生で海軍中佐の武園義徳の要請を受けた秋津は、火星太郎なる人物と面会する。男は、地球と大接近した昨年7月27日に火星を発ったと言う。いっぽう戦火が迫る欧州各地には、未知の四発爆撃機が出現していた――。架空戦記+ファーストコンタクトの新シリーズ開幕。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

65
第二次大戦に異星人が介入する設定は横山信義の架空戦記『宇宙戦争1941』を連想させる。あちらは有無を言わせぬ侵略者だが、本書はSFの重要テーマであるファーストコンタクト風に「オリオン太郎」なる人物が日本海軍と接触してくる。同時期に欧州でも彼の仲間が現れて戦場をかき回す姿は遊んでいるようだ。『星系出雲』シリーズでもガイナスとの接触で烏丸司令が活躍したが、今回は情報が皆無の相手との外交交渉をメーンに据えるのか。次巻では吉田茂あたりが登場し、秋津教授に空想科学小説の講義を受けながら交渉にあたる場面が思い浮かぶ。2021/03/20

おかむー

59
タイトルから「宇宙にまで進出する大日本帝国的なやつか?」と予想したものの、太平洋戦争前の状況そのままでSFを加えた架空戦記モノ。『もうすこしです』。ドイツのフランス侵攻直後の世界にあらわれる謎の四発機、そして日本に滞在する「オリオン太郎」を名乗る存在。日本側の視点でみた当時の世界情勢、手掛かりもつかめない「オリオン太郎」の正体、“起”の前半といった感触のスローペースで単巻としては盛り上がりに欠けるがあくまで長編の前提ですね。いかんせん俺が二次大戦あたりの情勢に疎いのでどこまで史実なのかがわからない(笑)2021/05/16

チャーリブ

45
「本の雑誌」の書評で取り上げられていたのでちょっと読んでみた。昭和15年の大日本帝国が異星文化と接触するというファーストコンタクトSFと歴史改変SFの混成作品。名作「三体」に対する「返歌」という評に惹かれて読み始めた。ミリタリーファンが喜びそうな兵器の細部へのこだわり情報満載なのだが、残念ながら肝心のストーリーや文章が冴えない。爆撃機や重火器の描写にかける熱量を少しは登場人物の造形にまわしてほしい。アイデアはあれども文体のない作品。全5巻もあるので早々と途中下車かな?2022/04/10

鐵太郎

27
1940年という世界の危機の時代に、人類とかなりメンタリティが異なる異星人が人類と同じ外観で、人類よりちょっと進歩した航空機で日本、ドイツ、イギリス、ソ連に現れます。彼らの目的も分からぬまま、条件反射的に当時の軍人たちは撃ち返し、なんと生き残ったのは、日本海軍が確保した一人だけ。火星太郎──オリオン太郎と名乗った「彼」の目的とは何か。国家間の不審、それぞれの国内の組織同士の不和を絡め、この巻では状況の説明と整理だけで終わり。次巻に期待せよ、ってことかな。2021/07/25

宇宙猫

25
★★★★ 第二次大戦前夜、天文学者の秋津は異星人だと言う人物に引き合わされる。言葉は通じるが話が微妙に噛み合わない。いったい彼らは何のために地球に来たのか。まだ歴史は改変されていないし、開戦への動きを考察するような展開。タイトルからは予想外な内容だけど、もともとこういう作風の作家さんだったな。2022/09/28

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