平凡社新書<br> 宗教は現代人を救えるか

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平凡社新書
宗教は現代人を救えるか

  • 著者名:佐々木閑/小原克博
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 平凡社(2020/12発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784582859393

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内容説明

インド仏教学者とキリスト教学者が本音で語る対談。両宗教の共通点は何か、決定的に違う点はどこか。日本と世界の最新状況を踏まえつつ論じる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

52
仏教の佐々木閑先生、キリスト教の小原克博先生が、このタイトルで対談というので、どんなに刺激的な議論になるかと期待したが、何とも盛り上がりなく試合終了。その理由が分かる気がする…「宗教はお買い物のように、較べてみてお得な方を選ぶという決め方をするものではない」(佐々木先生)ならば、他の宗教と丁々発止する意味はないのかもしれない。そんな気概で「宗教は現代人を救えるか」では、羊頭狗肉もやむを得まい。日本仏教に対する佐々木先生の強い問題意識は納得したが、危機感は、宗教界内部に対してではなく、社会に向けてほしい。2020/06/14

おおにし

21
200ページの対談は無駄話は一切なく、消化不良になるほど様々な気づきを得ることができた。一部だけ紹介。ハラリ氏の定義では、共産主義、資本主義なども宗教である。我々は無自覚に現代的宗教への信者となっている。日本人が無宗教というのは、宗教に対して無知であるということ。また、本来の宗教も科学的世界観との矛盾に直面し、宗教的世界観は実存世界ではなく我々の心の内にあるという「こころ教」へシフトしてきている。「こころ教」は気休めで救いにはならない。今「正しい宗教」とは何かを考えるために宗教リテラシー教育は必要。2021/12/22

にゃんにゃんこ

10
現代人を取り巻く環境は、ブッタやキリストが生きた時代からかけ離れている。しかし、人間の内にある心の問題は変わってはいない。2000年前も同じような問題に悩まれてきたのである。その悩みにある程度の答えを出してきたのが宗教であり、現在の問題でも人間の心に抱える根源的な葛藤や悩みに、宗教的なアプローチは可能と訴える。キリスト教と仏教の専門家が現在の悩みと宗教の持つ可能性を平易な言葉で分かりやすく解説してくれる。面白さ502023/02/26

新父帰る

10
仏教学者とキリスト教神学者との対話。佐々木氏の他の著書を読んでいたので、理解し易かった。いきなり仏教には救済者がいないと舌鋒。一方、キリスト教にはイエスがいるではないか。早や相違浮彫。但し、現代は釈迦のそのものの仏教は存在しない事を前提に考えないと理解不能。ここでいう現代人とは、ネットカルマという無間地獄に陥った人々のこと。ネットカルマ初耳。死んでから行く地獄ではなく今ある地獄。ネット界。この書では仏教とキリスト教の大きな溝を知ることができる。但し、浄土宗、浄土真宗とプロテスタンティズムの類似性は多いと。2020/04/29

新父帰る

7
2020年月刊。再読というより以前読んだことを忘れた。正直キリスト教には余り興味がないが、佐々木氏も釈迦に帰れというトーンは変わらない。釈迦の根本原則の諸行無常を突き詰めれば、釈迦の仏教も必ず滅びることになる。滅びた世界は時間が永遠である限り、また再生することになる。現代の仏教には釈迦の教えが存在しないくらい変容しているが、その大乗仏教では、阿弥陀信仰と禅宗が取り上げられている。道元は釈迦と同じ修行の道を目指したが、仏性思想の下で生まれて、修行は悟りの為ではなく、悟りを確認するにあるという結論に達した。2022/08/03

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