内容説明
イギリスの高名な詩人が,『旧約聖書』から重要な事柄を選んで,子どものために書き下ろした壮麗な物語.創世神話にはじまり,イスラエル人のエジプト脱出を率いたモーセ,勇士サムソンとデリラ,預言者サムエルとサウル王,そしてダビデ王の登場まで,試練に苦悩する人間の姿に迫る.下巻に丁寧な解説を収録.〈さし絵・桂川潤〉
目次
6 サムソン┴天使┴なぞ┴ムギ畑の中のキツネ┴デリラ┴うらぎられたサムソン┴7 サムエル┴サムエルの少年時代┴うばわれた「神の約束の箱」┴「神の約束の箱」をとりもどす┴8 サウル┴サウルとサムエル┴サウルが王となる┴ナハシ王┴ヨナタン┴アガグ王┴9 ダビデ┴ダビデ、イスラエルの王となる┴ゴリアテ┴聖書についての解説┴さし絵 桂川潤
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
270
下巻は『士師記(13章〜16章)』の”サムソン”『サムエル記』(イスラエルの王政の始まり・上巻8~12章)の"サムエル"同じく『サムエル記』(サウルとダビデ・上巻13~31章)"サウル""ダビデ"までが描かれているが、その他にも本書のあとがきにもあるように『列王記』『詩篇』などから重複する。上下巻あわせて著者デ・ラ・メアの豊な想像性の翼を拡げた感性を観ることができる。旧約聖書にしろ出エジプト記やサムエル記などのテクストは訓話・説話が中心であり物語性に乏しい。2017/03/11
たつや
35
上巻同様、残念な本でした。子供の心を無視せず、分かりやすく作れたと思います。2017/01/19
棕櫚木庵
29
下巻は,『サムエル記 上』まで.サムソン,サムエル,サウル,ダビデ.サムエルとサウルの話が中心.▼後になるほど,荒々しさ,残虐さが目立つ感じ.サムソンの物語(『下』の最初のあたり)など,この子供っぽい荒々しさはどこかで見たような・・・古事記の素戔嗚だ.そういえば,オリンポスの神々はサル山の猿に似ていると言った人もいた.古代の物語に共通した荒々しさと子どもっぽさなのだろうか? それあり,最後の方はいささかダレた感じがした(もっとも,好みの問題で,下巻に“血湧き肉躍る”面白さを感じる方もいらっしゃるか?).2020/03/05
ロビン
17
下巻は、サムソンの物語、預言者にしてさばき人であったサムエル、「神の約束の箱」を巡る物語、サムエルが神の予言を受けて選んだイスラエル人の王サウル、サウルの子ヨナタン、そしてサウルの次の王にしてペリシテ人の巨人ゴリアテを倒したダビデのお話を収録。ダビデの次が有名なソロモン王だが、本書はそこまで含まないのが惜しい。巻末に訳者による易しい解説が付されている。神がイスラエル人だけを特別扱いするなど原始宗教ゆえの考えの狭さはどうしても感じるが、人間の心の動きなどとてもリアルで、文学作品として 読みごたえがある。2025/03/29
泉のエクセリオン
14
下巻は歴史書の『サムエル記』『列王記』の要約である。サムソンとデリラ、預言者サムエル、サウル王、ダビデとゴリアテなど旧約聖書において有名なエピソードが面白く語られている。特に興味深かったのは、カナンの地に移動し戦いによって勝ち取ったイスラエル人たちであったが、イスラエル人たちは自らに王を所望する。そこで誕生したのが預言書サムエルに見出されたサウル王であった。しかし当初は神の加護があったが、王の地位にあるが故に驕りと欲張りから神の意志に背いてしまう話だ。欲望に屈しやすい人間らしいエピソードだと思った2025/04/03
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