内容説明
「名前も知らない異性に一目惚れしました」
「なぜ殺人はダメなのですか？」
「友人が〈自分は異星人だ〉と言いだしました」
「父親になることに不安を感じています」
──こんなお悩みを「サタニズム」で解決？ サタニズムとは、アントン・ラヴェイという人物が1966年に提唱した「宗教に頼って思考停止するかわりに、自分の頭で考えて行動し自分の足でしっかり立て」という考え方のこと。この哲学に基づいた、サタニックで論理的・かつ紳士的な44のアドバイスを収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kouro-hou
25
高橋ヨシキ氏のメルマガの人生相談コーナーをまとめたモノ。すなわちサタニストが真面目に答える普通の人生相談で決してオカルトな内容ではないｗ サタニズムの解説が巻頭にざっと出ているくらいで、自分の人生を架空の存在に頼ることなく楽しく自由に生きる為の哲学だそうです。なので相談内容も就活がイヤとかSNES依存で困ってますとか義家族との付き合いが辛いと生々しいｗ (悪魔に魂売ると儲かるんですか？という質問も来るらしい) 人付き合いは割り切る、楽しみを自ら遠ざけない、いい本を読む、マニアな映画を観る辺りは心に沁みる。2019/04/22
活字スキー
22
【※注意！本書におけるサタニズムと、いわゆる悪魔崇拝主義は関係ありません】チャーチ・オブ・サタン公認サタニストである高橋ヨシキさんがメルマガで行った人生相談を編集したもの。サタニズムの解説本でもなければ、寄せられた相談に対して必ずしもサタニズムで答えを出している訳ではないが、サタニスト歴の長いヨシキさんの知的で前向きな人柄を堪能出来る名著。友人が「自分は異星人だ」とか言い出しても大丈夫！さぁみんなも唱えよう、ヘイル・サタン！ 2021/04/23
GM職員
20
雑誌『映画秘宝』でライター等を務めサタニストである著者が、メルマガ読者の悩みや質問に答える一冊。お気に入りさんの感想から興味を持って。いわくサタニズムとは、神に背き堕落を貪る…わけではなく「自分の人生を、空想上の何者かに依存することなく、楽しく、しっかりと、しかし限りなく自由に生きるための哲学」(まえがき より)。決して良いことばかりでない世の中で、考えることを怠らず、自分の足で歩くのは、神の道より人の倫なんだ。そして映画『モンティ・パイソン/人生狂想曲』(1983年)観てみよう。2021/07/31
vaudou
13
ヨシキさんの読み物のなかでは最もとっつきやすく、万人にオススメできる一冊。サタニズムとはなんぞや？という本ではないが、理性的かつ論理的に筋道を立てながら、真摯にまっとうな回答を導いていく、その姿勢こそが他ならぬサタニズムの「個人主義」に準じている、というのが伝わる。人間の本性をみつめ自分の頭で考えよう。そして思考停止に陥らない為の「考える知恵」を授けてくれるという効用が本書にはある。地頭が良いとはこういう人のことをいうのだろう。それと「悪魔のしたたり」をいい加減見ないといけないなぁ、となった。 2018/06/17
フロム
10
想像の１０倍くらい真面目で、硬い本。高橋ヨシキに期待するのはもっとお気楽で適当な回答だがやはり時代が許さないのだろう。ただその代わり回答は誠実であり、「殺人は何故ダメか」と言う難しい問いにも正面に向き合って答えているのは非常に好感が持てる。読後感は意外と淡泊。2018/07/12
