内容説明
禅宗の戒律をはみだして、酒・女・狂歌を愛する風狂僧だが、応仁の乱で焼失した大徳寺の伽藍再建の勅命を受けた一休禅師は、寄進行脚のすえ大役を果たし、名誉ある「紫衣」を賜る。そして、山城の酬恩庵での修行生活に戻るが、ひそかに身辺をととのえる。やがて、風狂僧一休にも、非情な老いと病が訪れる。時に88歳、眠るがごとき大往生。圧政に抗い、庶民を愛する一休の痛快ドラマ。波乱の生活をヒュ-マンなタッチで描いた、著者、渾身の大傑作長編、完結。<上下巻>
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Peter-John
1
一休宗純の壮年から晩年(87歳で没)までの出来事が描かれています。時代は応仁の乱と重なります。 最終章で、いったい自分は何をしてきたのだろうと一生を振り返りますが、禅宗の坊さんでもそうなんですね。 作者の川口松太郎さんの86歳の作品で、原稿用紙にして1000枚。あとがきは息子の浩さんが書いています。生命のぎりぎりまでこの作品に没頭されていたようです。 戦さや飢饉、一揆のような波瀾万丈もありますが、孤児をひきとり育てた弟子8人。妻帯や性ち対する考えもおもしろいものです。2020/12/04
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