内容説明
母親は、娘に嫉妬の焔(ほむら)を、娘は、母に憎悪の刃(やいば)を……。女優であり、母娘であるふたりの女の凄まじい葛藤のドラマの幕が上る。――新劇界の女王・森江耀子の前に、幼くして別れた娘が映画スターとして現われる。そして母親譲りの清冽な美貌は、映画界を魅了する……。ふたりの心は芸能界の波間に翻弄され、縺れ微妙にくい違ってゆく。<上下巻>
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨーイチ
29
通常はコメントは下巻にて、とするのだが有吉佐和子の芸界物は面白すぎて、Wikiのお世話になりながら前半終了。解説めいたことを言えば当時の「芸能界ヒエラルキー」が描かれているのは、今では貴重かも。テレビなんて誰も歯牙にもかけていない。一応「新劇」の片隅に在籍していたことがあるもので。2018/04/05
ハヤシマ
3
有吉佐和子の代表作といえば「恍惚の人」や「複合汚染」といった社会派のものを挙げられることが多い。社会の病巣をいち早く問題提起し、空前のベストセラーという事件になったからだろう。しかしベストセラーというのは、読書好き以外を巻込んだ現象である。本の購入者のすべてが読者であったかは疑わしい。それにしてもこの「母子変容」は面白い。有吉崇拝者の自分としては躊躇なく手にとるが、読メですら登録が少ないとはもったいない。本作は、社会派2作の間に発表された作品で、まさに脂が乗切った時代の作品。2013/05/15
カノープス
2
有吉が演劇評論家時代に培った「観察眼」と「舞台という極限状況での人間観察」が、本作を単なる芸能界小説にしない深みを与えている。母娘愛憎劇に終わりかねなかった物語が、職業女優の「業」と「変容」のリアリティを帯びた作品になったと言えよう。例えば、撮影所のボスとして君臨する結髪係の老婆と映画監督の会話に見られる諧謔みと映画スター論の面白さ、迫真さ。ここにありありと人間が浮かび上がってくるのだ。出世欲と名声にとらわれた今西のいやらしさも物語に違ったアクセントを与えて素晴らしい。有吉の巧さに感嘆しながら下巻へ。2026/03/15
Jakushi chan
1
面白くて一瞬で読んだ、下巻へ2024/04/03
ミントン
0
早く下巻よまなければ!前にも読んだけど。2017/01/29
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