内容説明
人物を描く上で対象をよく観察することは大変重要ですが、ただ見るのと、人体の構造や骨格の形状を知った上で見るのとは、大きな違いがあります。
デッサン教室などで実際にモデルを見ながら描いているのに、形を取ることに苦労する人はとても多いのです。
ましてプロとして絵を描くなら、手元に何の資料もないまま描かなければならない事態が多発します。
そのとき陥る絵を崩壊させる困難の正体は、人体構造のうろ覚え・惰性で描き続けたことによる悪癖・思い込みなどです。
これらが人物画を崩壊させます。
たとえ意図的にデフォルメを入れたつもりでも、それが人体構造のバランスを壊し、絵自体が崩壊した場合、簡単には修正できません。
人体構造と動きのメカニズムが確認できていれば、何も見ないで人物を描くことも、デフォルメを加えて魅力あふれるいい絵にすることも可能になります。
たとえそこまで行かなくとも、自分の絵の不自然なところや間違いに気づく力、その間違いを修正する力が確実につきます。
人体の構造と言っても、美術解剖学を一から学ぶのではなく、要点を絞り、骨格と筋肉を描く上でのランドマークになるポイントを押さえ、最短で必要な知識に辿り着けるように導きます。
目次
カラー作例 岡谷/カラーメイキング 杉谷エコ編/カラーメイキング 三原しらゆき編/カラーメイキング 天神うめまる編/カラー作例 藤沢涼生
第1章 その体はつながっていますか?
01 全体のつながりを考える
02 人体を単純化・図形化する
基本のアタリ「人体モデル」/アナトミー〈美術解剖学〉の必要性
03 人体モデルに筋肉を盛る
胸部と腰部の間には何があるのか?/腰部/腰と脚のつながり/人体モデルの「腕」に筋肉をのせていく/ランドマークを詳しく
04 全身のつながり
側面/背面/筋肉の知識を実際に使ってみよう
05 立体として人体をとらえる
ラッピングとエッジを使って立体感を表現してみる
第2章 いつもの手くせで描く好みの顔….…その顔に一度チェックを入れてみませんか?
01 頭部:頭部を描くために必要な知識
02 顔のバリエーションのつくり方
(1)健康的な若い女性の丸顔/(2)中年男のいかつい顔/(3)やせた男の陰気な顔/骨格で考えるアオリとフカン
03 各パーツ(目/鼻/口)の描き方
正面顔の場合/斜め45°の顔の場合/横顔の場合/アオリの顔の場合/フカンの顔の場合
04 欧米人とアジア人(骨格の違い)
違い(1)眉ラインの高さ/違い(2)鼻の高さ/違い(2)頬骨の高さ/漫画・アニメの美男美女
第3章 肩まわりが理解できれば 上半身のポーズは思いのまま!
01 首(頭と胴がつながらない)
正面顔の作例/側面の作例/背面の作例/首がなくなる……?問題
02 肩まわり
肩まわりの構造――骨格編/肩まわりの構造――筋肉編/肩まわりのランドマーク
03 体幹・腕
体幹のいびつな形が腕の見え方に影響する/腕の動きと体幹の変化/腕を後ろに大きく引くポーズ/腕を前に突き出す/マッチョポーズで体幹が湾曲
04 バンザイポーズ/両手を上げる
腕を上げたときの筋肉の形状変化/ワキの下はどう描けばいいの?/バンザイポーズ:側面/バンザイポーズ:背面/太って見えるのはなぜ?/バンザイポーズのまとめ/腕のポーズ集
第4章 脚が主役になるポーズ
01 美しい脚を描く
正面側の脚のポイント/背面側の脚のポイント
02 座りポーズ/椅子
人物を椅子に座らせる方法
03 座りポーズ/床
「あぐら」とはどんなポーズ?/床に後ろ手をつくポーズ
04 キックポーズ(蹴りのポーズ)
キックポーズ(1)/キックポーズの基本型/基本形を応用する/キックポーズ(2)/同一ポーズをさまざまなアングルで描く
第5章 モチーフを見なくても描ける知識は モチーフを見たときにこそ発揮される!
01 モチーフを見て描く
写真をトレースして描く/人物を見て描く
02 ムーブマン(躍動感)を表現する
03 デフォルメで動きを表現する
動きを切り取る(1)/動きを切り取る(2)/ラフでポーズを考える/人体モデルのパーツを積み重ねる
04 さまざまなポーズを描く
おじぎを側面から見る/腕を組むポーズ+アオリ/ひねりポーズ/寝ポーズ
50のポイントまとめ
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