内容説明
2016年、台湾は8年間に及ぶ馬英九による中国国民党政権と決別し、民主進歩党の蔡英文政権が新たに誕生した。一体、馬英九政権の何がこの激動を引き起こしたのだろうか。この間に成し遂げられた業績、先送りされた問題、引き渡された現状を分析し、これからの蔡英文政権の取り組むべき課題を指摘する。
目次
序章 台湾の抱える「繁栄と自立のディレンマ」に答えはあるか?
第1章 馬英九政権8年の位置―中華民国台湾化における国家再編・国民再編の跛行性
第2章 馬英九政権の8年を回顧する―支持率の推移と中台関係の角度から
第3章 馬英九政権の「中国活用型発展戦略」とその成果
第4章 馬英九政権の税制改革の明暗と台湾の政治制度
第5章 台湾の馬英九政権における大陸政策決定過程の運営方式
第6章 中台協定の政策決定分析―海峡両岸経済協力枠組み協定と海峡両岸サービス貿易協定を中心に
第7章 馬英九政権の文化政策と両岸関係(2008‐16年)
第8章 馬英九政権下の中台関係―経済的依存から政治的依存へ?
第9章 中台関係安定期における日中関係の展開―中国国内政治と対日政策の連動を焦点として
著者等紹介
松田康博[マツダヤスヒロ]
1965年生まれ。1997年慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。博士(法学)。東京大学東洋文化研究所教授
清水麗[シミズウララ]
1967年生まれ。1998年筑波大学大学院国際政治経済学研究科博士課程単位取得退学。博士(国際政治経済学)。東京大学東洋文化研究所特任准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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