内容説明
中国古代の法家思想の大成者とされる戦国末期の思想家韓非とその継承者の論著の集成.人間とは自分の利益を追求する存在であるという非情な人間観から,歯切れのよい文章で,法律・刑罰を政治の基礎だと説いてゆく.秦の始皇帝の法律万能の思想こそ,この法家思想であった.また,伝説・寓話に満ちた書としても有名である.付・索引.
目次
難勢 第四十
問弁 第四十一
問田 第四十二
定法 第四十三
説疑 第四十四
詭使 第四十五
六反 第四十六
八説 第四十七
八経 第四十八
五蠹 第四十九
顕学 第五十
忠孝 第五十一
人主 第五十二
飭令 第五十三
心度 第五十四
制分 第五十五
あとがき
地図
索引
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ビイーン
23
韓非子自身が書いたものは比喩に富み論理的で抜群に面白い。ウサギと切り株の話は韓非子が原典だったとは知らず。私が中国古典の中で最も敬愛するのは「論語」だが、現実は孔子の語る理想だけでは生き残れない。「韓非子」は現実主義を教えてくれる。そして、なにより紀元前にいた始皇帝が感嘆した書を読めるのだから、とても嬉しい事。2019/07/18
明智紫苑
18
ようやっと読了。今月中に間に合った。なかなか本を読める気分ではなかったけど、火事場のクソ力で読んでみたよ。インテリが増えすぎると、肉体労働者のなり手が少なくなって国力が弱まる、という事らしい。なるほど。一部の人たちがヤンキー系の人たちを美化しているけど、韓非子自身はヤンキー系の人たちを嫌っていたようだな。ただ、ヤンキー系という「層」は肉体労働者の卵を産み出す貴重な「層」でもあるのだな。ある人曰く「好きな人となら、どんな低俗な会話でも楽しい」。なるほど、目からウロコだな(脱線にして脱帽)。2021/04/30
ロビン
17
いよいよ最終第四巻。「政治というのはふつうのものを治めることであり、道というのはふつうのものを導くことである。・・天下最上の人物では賞によって励ますことはできないし、天下最下等の人物では刑罰によって禁ずることはできない」という一文に真理を感じる。プーシキンやトルストイは国家の賞与など歯牙にもかけないし、切り裂きジャックは罰で脅しても犯行を続ける。時代的に当然だが韓非子の法治思想は人権と結びついていないので怖いものがあるが、真理の一面が確かに浮かび上がってくると思う。人間の平等不平等について考えさせられた。2025/02/18
wiki
15
「王者独行」(251p)の本当の意味を全体を読む事で理解した。ワンマン社長が話を聞かない揶揄などで聞くが、側近の意見だけを尊重するような環境にいると王の真の利益を守れなくなる為に、話は聞いても偏らず、判断を委ねず、決断は自身の智慧によって行うことを説いた。ただその為には前段で「明王務力」とあり、本当に使える臣下を持つには王自身に力がなければならないと説く。「猛将必発於卒伍」。実力主義で、結果を残したものだけを取り上げる厳しい言葉である。戦慄し、心重くなるが、学ぶことは確かに多い。帝王学、厳しいものである。2024/01/28
roughfractus02
11
本巻は「難勢」から「制分」の16篇を収録し、著者自身の政策論も多い。政策において儒教の重視する仁義と智能より法を重視する姿勢は、君主に臣下を罰する強い決断を求める一方、賞を与えて制御する場面では利害で動く民をマス(塊)として表象する。狩猟から農耕へ社会が移り人口が増加すると財貨を争う機会が増え、噂が1000人を超えると事実になると著者が言う時、民は自らの欲望を行き渡らせ国家の透明化を図る王が制御すべき統計的な不透明要素とされる。他方、経済への不介入を旨とした小国家論は王の欲望/権力の制圧範囲に重ねられる。2025/11/07
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