内容説明
「俺は抜ける」D1(警視庁暗殺部)の神馬(サーバル)は、オフィスを立ち去った。
著名な教育評論家・越川のバラバラ遺体が見つかるが、移植可能な臓器だけが奪われていた。暗殺部に指令が下るも、神馬は捜査を拒否する。
だが、奇遇にも捜査の端緒を掴む。神馬は暴力団幹部九谷と再会し、ある人物の拉致を依頼されたのだ。
リーダーの周藤(ファルコン)は、移植学会への潜入を試み、巨大医療法人に目を付けるが……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
三代目 びあだいまおう
253
シリーズ一番良かった。警察内の『極秘暗殺部隊:D1』法で裁けぬ極悪連中を抹殺する神馬(サーバル)達と、事後何事もなかったかのように処理する組織の痛快なアクションシリーズ。著名な教育評論家の惨殺バラバラ死体が見つかった!そこにはあるべきはずの内臓が消失していた。調査依頼を拒否したサーバル。D1の調査とサーバルのプライベートが交わり絶体絶命の窮地に陥る!悪者を誅してその臓器を病に苦しむ者に提供するというスキーム。一見正義ビジネス?と思った私の心の貧しさよ(苦笑)あの絶望からの興奮シーンは読後即再読した‼️🙇2020/12/28
rosetta
30
★★★★☆ハリウッド映画的というかゴールデンタイムのアニメ的というか、分かりやすく楽しめる。シリーズ物だけどこれだけ読んでも全く問題ない。要するに法で裁けぬ悪人を処刑する現代の必殺仕事人なんだけど国のお墨付きという所がミソ。児童性欲者と言う屑が殺されるが内臓は抜き取られている。非合法な移植に使われているらしい。D1チームはこの事件を追う。やっている事はD1と変わらないが、移植の儲けと言う私欲に塗れている。しかし関わる人間には悪を許さぬ正義感や医学に関わる使命感を持つ者もいて問題は一筋縄ではいかない2020/10/08
きさらぎ
29
矢月作品はハードなシリーズが多い。暗殺部はその中でも潜入があったり、かなりドキドキな展開になる。で、ラストの「桜の名の下、極刑に処す」ってセリフはスカッとする! 事件は解決したものの、賭神シュウセイの正体は!?長井結月は今後も役割があるのか?謎は残る。2021/09/24
シオウ
23
不法な臓器移植の真相を解明し、裏で手を引く巨悪を処す今巻。D1メンバーの神馬と栗島に焦点が当てられ、特に神馬は捜査でも戦闘でも大活躍している。前巻は犯罪の規模が大きく、荒唐無稽さ、派手さが規格外で少し辟易するところがあったが、それらがなりを潜めた今巻は物足りなさを感じてしまった。ワガママな読者で恐縮だが、やはりこのシリーズは巨悪を相手にD1が大暴れするのが楽しいんだなぁ。2022/12/04
み
22
さくさくと♪臓器移植ってイロイロ考えどころ満載ですね。今作は、神馬さんが、大ピンチでした。そして読了後に、臓器移植と、ショウセイが、むっちゃ気になってます。ショウセイさんは、何者なんだ?2021/07/02