内容説明
数百年ごとに〈第五の季節〉と呼ばれる天変地異が勃発し、そのつど文明を滅ぼす歴史がくりかえされてきた超大陸スティルネス。この世界には、地殻を操り災害を抑えこむ特別な能力を持つがゆえに激しく差別され、苛酷な人生を運命づけられた“オロジェン”と呼ばれる人々がいた。そしてまた、“石喰い”と呼ばれる人間の姿をした謎の存在も。いま、未曾有の〈季節〉が到来しようとする中、息子を殺し娘を連れ去った夫を追うオロジェン・エッスンの旅がはじまる。前人未踏、3年連続で三部作すべてがヒューゴー賞長編部門受賞の破滅SF開幕編!/解説=渡邊利道
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
buchipanda3
110
SFファンタジー叙事詩。神話的な語りで始まり、世界の終焉が意味深な言葉で告げられる。数百年ごとに文明崩壊の危機にさらされる大陸スティルネスが舞台。人類の社会の仕組みも特殊で用語の羅列に戸惑うが、三人の女性の物語が進むにつれて世界観が目の前に浮かび上がりぐいっと惹き込まれていった。キャラも独特。オロジェンの桁外れな能力、大地と密接した力にはただ圧倒。それを必要とする社会だが支配的な差別が存在する歪んだ状況が切々と語られ、引き起こされる事態をひたすら追った。そして未解明の謎、特に石喰いが気になる。続きを待つ。2020/07/14
KAZOO
92
三部作の最後の「輝石の空」が比較的楽しめたのでこの本と「オベリスクの門」を手に入れて読み始めました。ただ今までのSFと若干異なってやはり同じようなジェームズ・ロリンズの月が地球に落ちてくる話と被る感じがあります。ただ女性が活躍し、またさまざまな種族というか異能の人物などが出てくるのでそのような分野が好きな人にはいいのでしょう。私はやはり「三体」や今映画でヒット中の「プロジェクト・ヘイル・メアリー」のほうが好みです。2026/04/14
sayan
55
結構な頻度でヒューゴー賞受賞作に隔靴掻痒の感を持つ。本書もその1冊。既に多々指摘の通り、プロローグに困惑し、3つのパートが交互に展開し、更に二人称が読み手を混乱させる。例えば「三体」で散見する専門用語や概念はない。熱や運動エネルギーを操るアプリオリな能力を持つ人々(オロジェン)の視点で、彼らが直面する理不尽な社会と、その基盤をなす管理体制に向かう。途中から話が混沌としたため本人の意思に反して持つ能力を管理、利用される人々を描いたドラマSPECを手掛かりに、何とか読了…。ちょっと時間をおいて再読してみたい。2021/01/29
タカギ
33
驚異のS Fファンタジー。世界の謎のミステリでもある。〈第五の季節〉とは、数百年ごとに訪れる破滅的な天変地異。この世界には、地震を起こしたり氷結させたりする能力を持つ“オロジェン(ロガ)”と呼ばれる人々がいて、異能ゆえに虐げられ国家に支配されている。物語は3つの視点で進む。息子を殺した夫を追うロガの女、国家の支配下にある若いロガの女、能力を訓練中の少女。先が気になり、次々にページをめくった。“石食い”や“オベリスク”は敵か味方か? 続きが早く読みたい。2021/06/02
あさうみ
28
すごいSFがきた…三体もだが、こちらもすごかった…!最初のとっつきにくく(背景や説明がすくない)読み切れるか不安だったが、半分過ぎると取り憑かれた。カースト制度や人間関係が巧み。あらゆる差別…作者が社会問題提起したいのかな。しっかり導かれる結末は圧巻。これは読んで良かった!そしてまだ謎は残ってるので続刊が待ち遠しい…2020/07/19
-
- 和書
- 清く正しい本棚の作り方




