内容説明
うちに秘めた夢を明かし、散り去る彩輝晶。残るは二つ、光と闇を宿すそれぞれの輝晶は語る。人々の夢を担い、光神サマーアを打ち砕いたアライス。太陽姫と呼ばれる彼女が、胸に隠してきた目映いまでに純粋な願いを。そして叶わぬまま抱き続けるツェドカの狂おしい想いを。シリーズ堂々完結!【全三巻】
C★NOVELS『夢の上3』改題
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たるき( ´ ▽ ` )ノ
39
そうきたか・・・。まさに『夢の上』だ。こんなにも感動を与えてもらって、言葉にできないほどの喜びを感じている。レーエンデ国物語が発売されなかったら、この本を手に取ることなく人生を終えていたかもしれない。こわっ!とにかく最高!!2023/12/03
よっち
35
太陽姫と崇められ人々の夢を担いながらも、父に認められたいという想いを捨てられなかったアライス。そんな彼女とツェドカの物語を描く第三弾。話の展開自体は視点が変わっただけで重複部分も多かったですが、それは物語としての掘り下げにも繋がっていて、真っすぐなアライスの行動は母の愛を疑い父に愛されたいという想いから、やや考え方が感情的で甘く早まった行動を取りがちな印象もありましたけど、複雑な想いを抱えていたツェドカ含めて多くの人々の積み重ねの上に立った彼女がこれからどのような王となるのか、ちょっと気になる結末でした。2020/05/17
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19
すでに四つの彩輝晶は花開き散り去った。残るは二つ、光と闇を宿すそれぞれの輝晶は語る。意識である夢が結晶化し、物資である人間が影に憑かれるこの世界の真実を。夜の王の正体を。夢売りの正体を。叶わなかった人々の夢が、幾多の夢が世界を支えている。夢の上をずっと歩いている。そうか、夜明けとはそういう意味なのか。これは紛れもない傑作。2023/09/03
紅葉
14
素晴らしかった〜〜。ゆっくり読める時間ができるまで待って正解。一気読み大満足です。ラストの3冊目は2人の王子の視点での2編。過酷な環境で、愛されて育ったけれども性別を偽らなければならなかったアライスと、愛されず育ち、アライスの母に思慕するツェドカ。その2人の強く熱い想いが切なくて切なくて。アライスも相当ですが、ツェドカが余りにも可哀想で。だからサファルが夜の王に夢利きをしてみせたのだと、そしてアライスの心を救ったのだと解釈しています。本当に良くできていて、とても美しく激しい夢を見ていたような読後感でした。2020/09/28
かなで
11
再読。何度読んでも面白くてたまらない。2021/01/28