内容説明
雪降る真冬のニューヨークをさまよい、カーネギー・ホールに出くわした日。マレー鉄道の食堂車でビールを飲みつつ、車窓を眺める愉悦。ふと瞼(まぶた)に浮かぶのは、神戸、ロンドン、マカオ、台北、フィレンツェ、香港……そして甘酸っぱい夢をいっぱい見た、熱帯アジアのチャイナタウン。東洋と西洋が自在にクロスする、ときめきの旅物語。チャイナタウンという迷宮を、さ迷う悦楽!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぱ隹越九朗
1
旅の記憶と人の記憶を等身大に書きとる作品という印象。異国の街の風景を見ていたと思ったら、視点が急に別の時間別の場所の記憶に飛ぶ。著者の意識に相乗りするような読み味。特に好きなのは、「アーケードの物語」で差し挟まれる寿司屋のエピソード。天神橋筋の寿司屋に連れられて行った幼い頃の著者が、目の前で寿司を握る職人の手さばきが気になったり、怖そうな雰囲気の職人へ好物のエビを頼むのに緊張したり、トロを食べる自分に真剣な目で「うまいか?」と尋ねる父の顔の動きだったり、自分にも覚えのある光景が目の前に広がり興味深かった。2023/12/14
fried_bogy
0
相変わらず流れるような美文で飯テロしてくる。読んでるあいだに肉を食ったしワインを飲んだ(ワインはいつも飲んでるが)。 今日の夕飯は咖哩蟹…は、ないので蟹と玉子のカレーのレトルトを買って、フランスパンでガーリックバタートーストを作ります。 若い頃、家族旅行でイタリアに行ったことがあって、ヴェネツィア、シエナ、フィレンツェ、ローマと回ったけど、どこも素敵だったが(特にシエナ)フィレンツェの空気が一番しっくりきた。ツアーだったせいか名物というステーキはあまり美味しくはなかった。この本に出てくるような2023/12/14
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