講談社現代新書<br> 仕事の未来 「ジョブ・オートメーション」の罠と「ギグ・エコノミー」の現実

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講談社現代新書
仕事の未来 「ジョブ・オートメーション」の罠と「ギグ・エコノミー」の現実

  • 著者名:小林雅一【著】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 特価 ¥467(本体¥425)
  • 講談社(2020/04発売)
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  • ISBN:9784065199350

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内容説明

新型コロナウイルスのパンデミックに伴い、
グーグルやアップル、フェイスブックなど巨大IT企業が、
得意のクラウド業務システムを自社活用して、
従業員にテレワーク(在宅勤務)を呼びかけた。

にもかかわらず、その試みが
必ずしもうまくいっていないのはなぜか?

グーグルとアマゾンという、世界をリードする2大企業は
なぜAIを駆使した「仕事自動化」より、
精神的・人間的な要素を重要視しているのか?

・・・・・

いま世界各国で増えている新たな職業、
アメリカで自動運転車が憎まれている理由、
医療に応用される「ワトソン」の限界とは?

はたして、AIが切り開く未来は、
本当に私たちを「幸せ」にするのだろうか?

・・・・・

AIやロボットが人間の労働者を置き換えるのではなく、
両者が共存共栄を図るにはどうしたらいいか。

人と高度技術の関係が今ほど問われる時代はかつてなかったでしょう。
それを考える一助になることを願って、この本は書かれました。

本書はまた、ここ数年で急激に盛り上がったAIブームの後日談、
ないしは冷静な評価・総括でもあります。

筆者は2015年に著した『AIの衝撃 人工知能は人類の敵か』(講談社現代新書)の中で、
高度な数理統計学や脳科学をベースに急激な進化を遂げたディープラーニング、
あるいは世界の自動車産業を根底から覆す自動運転技術、
さらにはグーグルが開発中の人型ロボットなどAI開発の最前線を紹介しました。

今、振り返れば当時はAIブームの走りとも言える時期でしたが、
その後、ブームが過熱する中で、AIが全人類の知能を凌駕するシンギュラリティ(技術的特異点)や
AI万能論、あるいはAIやロボットに仕事を奪われる新種の雇用破壊、
はてはAIによる人類絶滅の危機など、
プラスとマイナス両極端のイメージが社会に形成されました。

それらの中には、現実離れしたものも少なくありません。

当時から5年余りが経過した今、実際のAIあるいは自動運転車や次世代ロボットは
どんなフェーズにあるのでしょうか?

本書はそれらの現状や実力をつぶさに見ていきます。

・・・・・

【本書のおもな内容】
第1章 誰のための技術革新なのか?
第2章 自動運転車はなぜ人に憎まれるのか?
第3章 AIロボットの夢と現実
第4章 医療に応用されるAI
第5章 私たちの生産性や創造性はどう引き出されるのか

目次

はじめに
第1章 誰のための技術革新なのか?――AIに翻弄される世界の労働者たち
ヒトがやりたくない仕事をロボットに
人間に残された仕事
経営者の建て前と本音
フィンランドのAI人材計画
AIにできることと、できないことの判定基準
AIが引き起こす社会差別 ほか
第2章 自動運転車はなぜ人に憎まれるのか?――ギグ・エコノミーの先にあるもの
テスト走行中に起こる嫌がらせ事件
大転換期に突入した自動車産業
ウーバーとタクシー業界の争い
ギグ・エコノミーの実態
世界初・自動運転車レースの顛末
自動車業界とAI業界の違い ほか
第3章 AIロボットの夢と現実――我々(人間の労働者)と競う実力はあるのか?
グーグルのスーパー・ロボット開発はなぜ失敗したのか
ロボット導入でアマゾン労働者は解雇されたか
実店舗ビジネスに注力するアマゾン
無愛想な店員よりロボットのほうがマシ
人間の助けを求める宅配ロボット
軍事に応用されるAIロボット ほか
第4章 医療に応用されるAI――人から学ぶ人工知能は人(師)を超えられるのか?
ワトソンをインストールするのは容易ではない
ワトソンの原理的限界
割れる評価
ワトソンに見られる偏向
医療現場のヒエラルキーを解消できるか?
ニューラルネットはどのように学習するか
プライバシー漏洩の懸念 ほか
第5章 私たちの生産性や創造性はどう引き出されるのか――グーグルとアマゾンの働き方改革
アマゾン「再教育プログラム」裏事情
AIの指示に従って働く従業員
グーグルの生産性向上計画
成功のカギは心理的安全性
自由と秩序のバランスが今後の課題に
協調性よりも批判性を優先するアマゾン
突然の在宅勤務に戸惑うシリコンバレーのオフィスワーカー
危機を乗り越えて求められる本来の働き方とは ほか
おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

86
仕事の未来というよりも近い将来における社会がどのような状況になっていくのかをかなりきめ細かな視点で書かれていて参考になりました。また、ウーバーとグーグルの裁判なども面白く読めました。もう少し一般的な人々の働き方がどのように変わっていくのかを知りたい気がしました。2021/03/07

kubottar

23
ウーバーがいかに浸透していったかの話が面白かった。当たり前だけど既得権益にどっぷりつかった層と戦うのが難しい。2021/01/07

大先生

13
「ディープラーニング」を機能させるにはあらかじめ「機械学習」で訓練する必要がありますが、その9割以上は「教師あり学習」。つまり、人間が大量の画像データ等をAIに一つ一つ教えているんです。それを担っているのはインドや中国などの貧困層。AI産業の現場は、まるで、大正時代の『女工哀史』のようだと…。そんな話から始まり、自動運転、AIロボット、AI医療、グーグルとアマゾンの働き方等などについて、最近の情報をまとめてくれています。アマゾンというかベゾス氏怖い。社内ダーウィン主義…合わなければ淘汰されるわけで(苦笑)2021/03/18

Sam

8
当たり前だけど、AIは人間にとって幸せをもたらすのかそれとも不幸をもたらすのかなんていう二者択一の議論はあまり意味がないわけで、本書はその辺を踏まえながら現実を見据えつつ未来のあり方を探ったものというふうに理解しました。スッキリ感はないけどいろいろ考える参考にはなりました。2020/05/22

としP

6
近未来のAI商品・サービスを紹介。そして、それらはGAFAで先行していること。2021/08/16

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