出版社内容情報
第二次世界大戦、ナチスに侵攻されるユーゴスラビア。レジスタンスに参加した少年は戦争という極限状態で何を見て、何を考えるのか。漫画史に残る傑作、大判での待望の復刊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
碧海いお
6
3巻目になりますが、以前、アンネの日記を読んだことがあるとこの漫画と時期がそれと同じですよね。2022/10/29
千本通り
4
少年クリロを襲うドイツ軍急降下爆撃機ユンカース。「さっきまで笑っていた顔が無表情のただの骸(むくろ)になっていた、さっきまで笑っていたんだ」「夢中で引き金を引いた」「巨(おお)きな怪鳥のように戦闘機が急降下しては人を枯れ木のようになぎ倒していく」「爆音は小銃の音を吹き飛ばした、何が何だかわからない」「操縦士の顔が見えた、人間だ、人間だった!!」 ウクライナの戦争でも女や子供に関係なく人は殺され傷つく。そしてそれをしているのは紛れもなく人間なのだ。2022/10/18
コリエル
4
ドイツに対抗するために共産主義者のパルチザンに加わるクリロ達だが、苛烈な弾圧にソ連からの支援もなく、ユーゴ人達の苦難が偲ばれる。多民族国家の悲しさで、同じユーゴ国民内でも差別意識が横溢。綺麗事で戦争も抵抗運動もできない現実が厳しい。2022/06/02
KDS
4
この第三巻では、ついに日本軍が真珠湾を攻撃し、世界大戦がいよいよ激化する。すでに過ぎ去った歴史上のことだといって片付けることのできない現在の世界情勢。一刻も早く収束することを願わずにはいられない。2022/05/16
門哉 彗遙
3
全部読んだ。漫画やけど時間がかかった。国や民族がたくさん出てくるので、理解するのが難しかった。対ナチスだけではなくナチスと戦いながらパルチザンとチェトニクとの全面的な衝突が絡んでほんまややこしい。強制収容所での描写は、もしかしたら映画なんかより悲惨さが表現されていたんではないかと思う。画風もしっかりしていて手塚治虫に似ている。こんな漫画があったなんて。とても深い漫画だった。2023/10/21
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