内容説明
南町奉行所定廻り同心、成沢東一郎は岡っ引きの寅吉、密偵のお紋らと共に、日夜、江戸の治安を守っている。唯一の気がかりは病身の妻、信乃のことであった。ある日、薬研堀の料理屋で立て籠もりが起こる。成沢の同僚、当麻三郎助は手柄に焦がれ、その店に急ぐのだが――。人望と実力を兼ね備えた腕利き同心・成沢が活躍する「八丁堀つむじ風」シリーズ、開幕!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
中玉ケビン砂糖
38
いやはや、こんなご時世だからというのではないが、どうも気分がくさくさしてしまってガラにもなく時代小説を読む(今まで読んだことがあるのは『樅の木は残った』くらいのビギナー)。しかもシリーズものらしい。しかし生来の勉強肌のせいで、ばったばったと悪党を倒す主人公の活劇ではなく、(活劇向けの風合いになるのはともかくとして)江戸習俗の面白さに目がいく。今まで「岡っ引き」って宮仕えの肩書のひとつみたいなもんかと思っていたけど、実は同心が私費で従えていた自警団員的なものだったという事に発見。2020/04/07
史
4
お江戸の事件簿。同心モノ。2021/12/25
goodchoice
0
違った出版社のシリ-ズの新装版だが、物語の進み方の歯切れが良く、とても読み易い。続巻に期待したい。2020/02/05