内容説明
水使い、それはこの世の全ての力を統べる者――。水荒れ狂う森深くに棲む伝説の水蜘蛛族の女であるタータとラセルタは、砂漠で一人の愛らしい少女を拾う。少女は外見に似合わぬ居丈高な態度で、水を操る力を持っていた。それもそのはず、彼女は砂漠の統治者イシヌ王家に生まれた双子の片割れ、ミイア王女だった。跡継ぎである妹を差し置き、水の力を示したミイアは、自分が国の乱れの元になることを恐れ、独り城を出たのだ。そんな彼女に、水の覇権を狙う者たちが迫り……。第4回創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞、驚異の異世界ファンタジイ。/第4回創元ファンタジイ新人賞選評=井辻朱美、乾石智子、三村美衣
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さつき
74
帯に書かれた「魔法と陰謀渦巻く本格異世界ファンタジイ」という紹介文がまさにぴったりな作品。かなり練り上げられた世界観で物語の世界にたちまち引き込まれます。砂ノ領のイシヌ家も水蜘蛛族にも共に女性リーダーがいて、それぞれの手法に則って人々をまとめている。全く違うようで合い通ずる所もあり面白いなぁと思いました。なにより強い女性がたくさん登場するのが良い。続編もあるようなので楽しみです。2021/08/20
papako
52
たまたまセールで見かけて。いやー、なかなか壮大なファンタジーです。独自の用語に慣れれば、情景が浮かぶ文章で脳内で映像が浮かぶ読書でした。半分は『鋼の錬金術師』のおかげかも。水を操ることがポイントなんだけど、その重要性がこの巻だけでは少し弱い。マリアがアナンに初彫りしたのはタータへの恋文だと思ってしまった。水蜘蛛一族の舞いはアニメで見てみたい。ハマーヌは、登場時と最後でえらく印象が変わった。次読み始めてるけど、辛くて感想に逃げてきた。どうなる?2024/04/26
よっち
38
それはこの世の全ての力を統べる水使い。水荒れ狂う森深くに棲む水蜘蛛族の女タータが、砂漠で少女・ミイアを拾い自らの弟子とするファンタジー。跡継ぎである妹を差し置き水の力を示し、国を乱すことを危惧された王女ミイア、その力を認められながら自覚が足りないと言われるタータ、そして家に馴染めず旅をする式要らずの風丹術士・ハマーヌ。三者三様の理由でどこか燻っていた状況で、運命に導かれるように出会った彼女たちが、危機に直面して自らが何をすべきかを自覚し、乗り越える中でそれぞれ成長していく展開はぐっと来るものがありました。2020/05/06
Chikara Tonaki
33
これはかなり面白かった。"比求式"と出てくる度にシグマや積分、三角関数が頭に浮かび(^^; 巻末に載っている選評も興味深く読ませてもらいました。まだまだサイドストーリーが書けそうな気がするので、10年後に、この作品を元に長編シリーズに書き直して欲しいなぁ。この作者の今後刊行される作品は、全部読みたい。2020/05/08
きー
27
電子図書館で出会った本。初作家さん、デビュー作。初めましての人に、わかりやすく世界を紹介してくれ、聞き慣れない用語も比較的意味が推測しやすく、入り込みやすいお話でした。何よりそれぞれのキャラクターが個性的で魅力的✨色彩豊かで鮮やかな情景が浮かびます。知らなかった本の出会いが結果良いと嬉しいです😆ファンタジー好きの方に是非!すぐに続きの本にすすもうと思います。2024/04/06
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