内容説明
1962(昭和37)年、国立がんセンター設立。学閥・年齢を問わず、全国から集められた有能な人材が、ガン撲滅の闘いを始める。患者の苦しみを自らの苦しみとして研究治療に没頭、情熱が苦難を克服して、早期発見・治療の成果を挙げていく。ガンと闘う臨床医や研究者たちの苦闘と不撓の姿を描く、感動のノンフィクション大作。<上下巻>
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
里季
73
地方のガン患者にとっては、憧れの、といってもよいくらいの国立癌センター。その設立時の模様を描いたノンフィクション。昭和37年設立というから、準備段階に入ったときはまだ戦後まもなくのことだっただろう。その頃は癌は本人には告知しないのが当たり前、癌研究の医師にさえ病状はかなくなに伏せられていた。その事に大いに違和感を感じた。看護、治療の大きな時間と労力を割いて隠すことに躍起になっているのは。今からみれば可笑しくさえある。が、なんとしても癌の専門病院をつくって人々を助けんとする当時の精鋭たちに頭が下がった。2017/10/19
KEI
32
昭和37年に国立がんセンターが開院される前後から一年余りの癌との闘いを記したノンフィクション。 今の様に癌は家族にも告知されていなかった事に驚く。 しかしより正確な診断のために地道な努力を重ねて来たことを知ることが出来て良かった。今では常識の「早期発見、早期治療」もこの頃から言われ始めて来たとの事。下巻へ2017/09/29
まさげ
12
実家に長い間眠っていた本。本の整理のため読み始めたところ、読みはまりました。ガン撲滅のために取組む姿勢に胸が熱くなりました。若い時に読んでいたかった作品です。下巻が楽しみです。2025/07/18
hatayan
12
1979年刊。ガンの撲滅と早期発見に努力した医師を描いたノンフィクション。 学閥に囚われない人事、風通しの良い組織作りが奏功、がんセンターには当代きっての意欲的な人材が集まります。 「人間は不遇の方が本気で勉強するから、いい研究を生む」「『こんちくしょう』といった反発心みたいなものが人のやらない研究を支えるエネルギーになる」逆境のなか自身を研究に捧げた医師、「おれは、これに命賭けてんだ!」先輩に対して裸の自分をぶつけた医師。 個性と執念が反応して、ガンの早期発見の実績が確実に築かれていきます。2018/10/13
うひょひょ
2
モチベーションが上がる何かを求めて手にとってみた。今の現場で当たり前に出来ていることが当時はできないので、その苦労の末に色々なデータ、治療指針が決まっていたことを実感をもってしることができた。辛い日々だけど、頑張ろうと思った。2025/01/15
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