文春文庫<br> ファインダーズ・キーパーズ 下

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文春文庫
ファインダーズ・キーパーズ 下

  • ISBN:9784167914493

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内容説明

『IT』『シャイニング』で知られるモダン・ホラーの巨匠キングが、小説への愛をこめた渾身のミステリー!
キング初のミステリー『ミスター・メルセデス』の続編が登場。

貧しい少年・ピートが拾った多額の現金と幻の原稿――それは出所したばかりの強盗の盗んだものだった。
家族を救った拾いものの金は底を尽き、妹の進学のため、ピートは未発表原稿を金に換えようとする。そこに、出獄した強盗・モリスが消えた自らの「宝」を追って魔の手を伸ばす。
少年を救うために立ち上がったのは、メルセデス・キラーを捕らえた退職刑事ホッジズと仲間たち。
幻の原稿をめぐる熾烈な争奪戦が幕をあける。

アメリカ文学と犯罪小説への愛をこめて描かれた、ノンストップ・ミステリー。TVドラマ『ミスター・メルセデス3』原作。

解説・堂場瞬一

※この電子書籍は2017年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

71
妹のために未発表原稿を売る決心をしたピーター、出所したモリス。原稿を巡る二人がいよいよ出会う事となる。上巻は静かな盛り上がりだったが、下巻に入って一気に話が動き出すのもいつものキング。こちらもその術中に嵌ってしまい、三分の二を占める直接対決は頁数にも関わらず一気読み。前作登場人物の影が薄くても気にならないのは、読書家としてピーター、モリスどちらにもシンパシーを抱いてしまうからかなあ。事件自体は前作に比べ大人しめなのに、題材が題材だけにこちらが興味深かったような。あと最後、次作の予告みたいでこちらも楽しみ。2020/09/24

キムチ27

53
圧巻の流れ・・吐息。久しぶり言う事もあり、キング作品に埋め込まれている「過去知識の重み」がずんと来る。シェイクスピアの名言を初め。メルセデス登場時 解らなかったビリーのアイルランド気質や博識、それが育まれた少年期に想いをやる。出会いで、こうも人の人生を変えるか・・という作家。原稿を巡る事件といえばそれまでだが、ピーター、彼が馳せる家族への心情、一方のモリス出獄後の怨念の籠る修羅の行動。小さなエリアで起きた三部作が幕を閉じ・・脳裏に浮かぶアメリカ。ジェローム、ルー、ホーリー素晴らしかったよ、あなたたち!2021/08/18

chie-don

24
『ミスター・メルセデス』に続くシリーズ第2弾。アメリカ屈指の大作家の作品に執着する登場人物、それぞれの心理を綴りながら、息詰まる展開に最後はドキドキしながら読んだ。ホッジズ、ホリー、ジェロームのチーム再結成は嬉しい♪前巻で脳に傷害を負って廃人になったメルセデス・キラーは、どんな能力を身につけつつあるんだろう…ゾクリ…2021/05/16

Sakie

14
物語の持つ力は大きい。物語という液体の中に頭の先まで沈み込めるような体験は稀で、そのような物語に出会えたことは身一つしかない人の生にとって祝福とも呼べるような出来事だ。でもどれだけ物語を現実のように感じられたとしても、目の前に生きている人を見失うことはあってはならんとわかっているかどうか。さて、キングの作品にシリーズ物は珍しい。だから、今作が前作のキャラクターを踏まえていることに戸惑った。しかも、当たり前だが、時間も人間関係も進展している。これはジミー・ゴールドものと同様、円環を描くと期待してよいのかな?2022/06/18

しばこ

12
下巻は途中からどんどん展開が早く進んで行くが、クライマックスはやはり一気に読んでしまうくらいのスピード感はあったかも。その後、次回作へつながるそうだけど、ミステリにホラー感があるのはキングだと納得しやすいのかな。2020/09/22

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