内容説明
やりたい事。友達の事。そして星は輝いて。
姫宮凪には、友達がいない。
それは、自分を恥ずかしい人間と思っているから。
有吉羽汰には、友達がいない。
それは、人に与える何かを持っていないと思っているから。
でも、本当にそうなのかな。
ふたりは、ふたりにしか出せない光を持っている。
ある日クラスから孤立したギャル。
やる気が持続しない女子サッカー部員。
そして、夜にひとり、星と会話する少女。
虫を引き寄せる少年少女たちの悩みが、彼らをちょっぴり大人にしていく。
少しの背伸びが、いずれ背伸びじゃなくなるように――。
星降る夜におくる、ヒトと虫の魂が織りなす、とある青春の物語。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ツバサ
17
もう、このままならない現状を打破していく青春模様が堪らなく面白い。悩みを抱えて生きていて、そこから抜け出す瞬間の輝きが良かったです。続きが見たいです。有吉と姫宮の関係はどうなっていくのか、気になる。2020/01/20
イシカミハサミ
13
2巻はほどよい卑屈でお届け。 虫の奥深い世界を味わえるけれど、 ライトノベルらしさみたいなのは薄くなってしまったかも。 主人公の卑屈成分は今回くらいがちょうどいい。 これ以上薄まると個性がなくなってしまうし。 前向きなエピローグも用意されていたし、 もう少しこの物語が続いてほしいな、と思います。2020/04/29
のれん
12
表紙からシリアスかなと感じたが、前巻と変わらず青春で悩む少年少女の悩みを解決していく人情もの。 主人公が卑屈な点から人間の弱さを解き明かしていくという構成は変わらずだが、虫好きなヒロインから「好きなことを見つけたい」と徐々に思える主人公の成長にちょっと感動。各々が影響を与えている描写は物語の核といってよろしい。今回は主人公のモテモテ話がほとんどなく、各キャラに不快感なく読めたのも吉かな。2020/01/21
真白優樹
11
クラスから孤立したギャルや女子サッカー部員達の問題解決に奔走する中、凪と羽汰がそれぞれ成長していく今巻。―――置いていかれたくない並びたい、ならば今その一歩を。 普段生きていれば聞きもしないような虫達も登場する、新たな虫の魂が新たな事件を招く今巻。そんな中で周囲から影響を受け、お互いに影響を与え合う二人が離れたり向き合ったりしながら共に進んでいく巻であり、瑞々しい青春の味が更に際立つ巻である。焦り伸ばすその手、並ぶ為に踏み出す一歩。果たしてこの先の道で二人はどんな未来を迎えるのか。 次巻も楽しみである。2020/01/21
彩灯尋
10
虫に取り憑かれた人の問題を解決していくストーリー。解決方法が決してファンタジーではなく、どちらかというと悩みを解決するにはどう動いたら良いのか現実的な解決に近いのがとても好きなところ。虫の知識も交えつつストーリーを楽しめる。面白かった。ド陰キャなくせに虫が関わるとキラキラし始める姫宮さんがかわいい。2023/07/30