創元推理文庫<br> 秘密 上

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創元推理文庫
秘密 上

  • ISBN:9784488202071

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内容説明

1961年、少女ローレルは母が突然現われた男を刺殺するのを目撃した。男は近隣に出没していた不審者だったため、母の正当防衛は認められた。しかしローレルには警察には話せない秘密があった。男は母に「やあ、ドロシー、久しぶりだね」と言ったのだ。二人は知り合いだった! 50年後、大女優となったローレルは死期の近い母の過去をさぐりはじめる。あの事件の真相は? そして母の本に挟まれていた写真の見知らぬ女性は誰か? 本に残された署名ヴィヴィアンとは? 『忘れられた花園』の著者が新たなる迷宮へと読者を誘う。傑作ミステリ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kircheis

359
★★★★★ いつもの作品と変わらず、ドリーとローレルという母娘の視点と時代をコロコロと入れ替えつつ、母親の知られざる過去とそれが後の殺人にどう繋がるかを探っていく話。 モートン作品を続けて読んでいるため、若干のマンネリ感を感じるもののやはり面白い。今作も悲劇的な真相が予想されるが、さてどうなるか。 ドリーにショックな出来事があったことが分かったところで下巻へ。しかし、何故ヴィヴィアンにそこまで執着するのかわけが分からんなぁ…2023/12/07

すだち

28
16歳のローレルが目撃した事件。母が刺殺した男は母の知り合いらしい。秘密を探るうちに話は母の娘時代まで遡り…。母ドロシーの格差愛。美しき隣人との関係。戦時下の混乱。話はどんどん膨らんでいくが、同僚キティの告白でうまくまとめられた感じ。三時代が同時進行で描かれる。子供の知らない頃の親の人生があること、親も自分もいつかは老いることを感じさせられたなぁ。弟のジェリーが切れ者っぽい、期待。2021/08/31

キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

24
死にかけている母親の、知らされていない過去とは何か。いやーな予感しかないが下巻にいく。2021/05/03

わたなべよしお

24
 う~ん、「忘れられた花園」の方が面白かったような。前作は、現代の調査によって、秘められていた過去が明らかになっていくというパターンだったが、今回は過去についても普通に描かれていく。しかも、やや思わせぶりな記述が多いので、ストレスがたまる。そりゃ、全部書くわけにはいかないという事情も分かるが、読む方には関係ないからなぁ。ただ、上巻の最後の方から少し読ませるようになってきました。2019/02/12

ゆーかり

19
農場で暮らす一家の長女ローレル。父、母、妹たち、そして赤ん坊の弟。田舎暮らしの幸せな家族としか思えなかったのに、ある時訪ねて来た見知らぬ男を母が刺すのを目撃する。男は何者なのか、なぜ母は殺してしまったのか。事件は正当防衛とされ謎はその場では明かされない。50年後女優となったローレルは病床の母の元を訪ね、母の過去を探り出す。現代と戦時中の若い頃の母の話が交差して描かれる。ミステリーというかノベル?ヴィヴィアンとの間に何があったのか。本当に親友だったのか?下巻へ進みます。2020/07/24

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