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内容説明
心の痛みと向き合う、精神科ナースの物語
前作『精神科ナースになったわけ』が話題を呼んだ
著者の最新意欲作!
虫歯ができたら歯医者に行くように、
心の病気にかかった人のために「精神科」がある。
でも「心の病気」ってなんだろう?
患者さんが“本来のその人になっていく”、
その小さなお手伝いをするのが看護師の仕事だ。
彼の、彼女の、「こころ」の痛みに耳をかたむける――
ささやかだけれど切実な、精神科ナースの物語。
※本作は、医療者・患者さんへの取材に基づいたフィクション作品です。
医療監修は、精神科医・医学博士の山登敬之先生にご協力いただいています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
51
【リスカを繰り返す女性は語る:手首は切っても痛くない。熱い。切ると、ぬるい血がスーッと垂れてきて、生きてるって感じがする】 親の死の悲しみと仕事の多忙が重なった時に、「いつもの自分じゃやらないことをしちゃって」、自分が心の病じゃないかと思ったことが切っ掛けで、OLから転身し精神科病院の新米看護師として働くことになった夜野さんは、思う。<虫歯ができたら歯医者に行き、骨折したら整形外科に行くように、心の病気にかかった人のために精神がある。でも――「心の病気」ってなんだろう…。私は知りたい>と。⇒2023/04/08
akihiko810/アカウント移行中
24
3巻まで。精神科病院の新米ナースの物語。 著者の作品は「精神科ナースになったわけ」は読んでいる。こちらはフィクション。自傷・自殺未遂・薬物依存やDV、孤独死など、精神問題を抱えた人たちとの交流を描く。軽い鬱などではお話にならないからなのか、なかなかヘビーな病状の方ばかり出てくる。重度患者専門の医療機関というのがあるのかどうかは知らないが、大変な仕事だよなーと思う。病気に至るまでの背景も十人十色で、興味深かった 2021/10/23
ふじ
19
人の心の深いところの違和感を、決して否定せずに受け入れる。定時帰りだって血が流れなくたって、精神科ナースは人の命を預かる仕事。誰にだってできることじゃない。2021/10/12
剛腕伝説
11
精神科のナースの話。医院にこれない患者には訪問看護をして話を聞く。リスカ常習の女性、腹を刺して自殺を図った男性、家中に虫が出てくる妄想を持つ男性、市原悦子の声が聞こえる男性等々。私自身、姪に付き添ってクリニックに行った事があるが、精神科医も千差万別。患者の症状さえ把握していない若いドクターや、治療に全く興味を示さずに、ただ処方箋を書くドクターなど様々だった。 それでもクリニックは大繁盛している。それだけ病んでいる人が多いのだろう。2022/11/10
おーすが
8
精神科ナースが出会う苦しむ人たちのおはなし。広告で見て買うきっかけになった虫の幻視に悩むおじさんの話がやっぱり印象的だったかな。問題の解決法は人それぞれで、見えてるものはやっぱり見えていてそこにあるにだからな…と思ったりする。リスカ女子のはなしも根が深くて、ラストは希望がもてなくもないが単純な解決などないのだ、と思わされる。自分なりの工夫こそがだいじかもねとふわっと思わせてくれる良い本。描き方も優しいし、スタッフの人間性もそれぞれでリアリティがある。2021/11/27