内容説明
ごく普通の青年・修司が、ヒーローをつくるお手伝いを始めて早数年。クセ者揃いの依頼人のために奮闘する毎日に、ようやく慣れてきた。
しかし今回、修司が任されたのは、ヒーローズ(株)の新入社員候補の教育係兼面接官!?
双子の兄と妹、どちらを入社させるのかを決めるという重大責任に、修司は悩みながらも自分なりの結論を出す。
新入社員にかつての自分を重ねつつ、将来のことを考える修司に舞い込んだのは、戦隊ヒーローになりたいというおじいさんからの依頼で――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
相田うえお
110
★★★☆☆20002 ヒーローズ(株)の第3弾!続々だけにゾクゾクしたっス。(うん、詰まらん駄洒落で字数を無駄にしたっス。反省!) 本作品はSTAGEという単位で区切られててSTAGE6→8と流れるんっス。『STAGE 7 終食活動』は特に心にじ〜んと来たっス。自分の体が自分の意思で動けて食べたいものを食べられるうちに悔いのない様に食べる活動、それが終食活動っスかぁ〜。そーいえば、畳の縁を真っ直ぐ歩ける人でも高い塀の上はぶらつく人が多いみたいっスけど、畳の縁より幅があるのに不思議っスね。(次作期待っス。)2020/01/04
SJW
108
シリーズ第3弾。今回は新入社員の採用、昔のコンビニでの話、終食活動、女優の再出発の連作短編。終食活動の話は涙腺が緩みなかなか良かった。人生を立ち止まらず、進む人の背中を押してくれるヒーロー達のストーリー。2021/04/29
美登利
86
前2作の細かい内容忘れかけてました。少しずつ思い出せたけれど、清純派女優の多咲真生はすっかり抜け落ちてました。今回は修司がコンビニで拾われた経緯もあって新鮮でした。やはり終活の話での昔の恋人からの手紙にはついこみ上げるものが。著者の北川さん泣かせてくれるなぁ。半分はおちゃらけてるミヤビや拓に救われるけれど、なんだかんだ言っても修司の真面目さが一番ホッとして良いのです。でも何やら怪しい雲行きになって行きそうな雰囲気のラスト。表紙のヒーローベルトが三色でまだ空白あるので、もちろん続編ありですね!楽しみ。2020/03/30
mae.dat
77
シリーズ第3弾。今回は派生系のエピソードも含めているみたいですね。それもまた佳し。問題に取り組んだり、状況を解決する一番の障壁はメンタルなんだろうかね。シリーズそして(そんなに読んで無いけど)恵海さん作品に通底している様な。Stage7にあった『終食活動』にて「子供は好き嫌いせず、青年は精のつくものを、中年は節制して、老人は医者の言う通りに、そして終わりが近付いたら食べたいものを楽しんで食べる」って良いですね。晩年に好きな物が食べられるままでありたい。波乱気味の人生と穏やかな終焉もまた好かれ。2025/09/22
よっち
43
ヒーローをつくるお手伝いを始めて早数年。依頼人のために奮闘する毎日にようやく慣れてきた修司が、今度はヒーローズ(株)の新入社員候補の教育係兼面接官を任される第三弾。双子の兄と妹のどちらを入社させるのかを決めるという修司なりの結論、終食活動で戦隊ヒーローになりたいというおじいさんからの依頼、転機を迎えた女優の決断など、今回は依頼人とスタッフ自身のあり方も絡めたエピソードが多かったですかね。依頼人それぞれの印象的な決断に、手伝った修司にいろいろ考えることがあったようで、今後の展開が気になるところではあります。2020/02/03
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