内容説明
古代文明の誕生地、黄河流域に源を発する中国の歴史を知らずして世界史を語ることはできない。悠久五千年にわたり広大な大陸に展開された数々の王朝の興亡と人民の歩みを、アジア全体、さらには人類史の視点から、著者多年の蘊蓄を傾けて描いた簡潔な通史。上巻は三国時代の到来まで、中巻は元の滅亡までを述べる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Francis
10
下巻は二日で読み終えた。下巻は発行当時文化大革命中で中国の状況を知る事が困難な時代になっていたために中途半端な内容になっているからである。明・清時代は皇帝独裁が強化されて知識人が弾圧される時代だった。この時の弊害が今も続いていて六四天安門事件、ウイグル人問題、香港民主化弾圧として顕れているのだと思う。現代中国は習近平国家主席の独裁の下でかつての中華帝国の栄光を取り戻すことを目指しているが、果たしてそれが上手く行くかは怪しいと思う。2022/05/03
おらひらお
7
1970年初版。明から現代までを対象にしたものです。ちょうど文化大革命中だったので、それに関する考えも提示しています。あと、巻末の年表が充実しています。2013/10/30
takeapple
5
下巻は1970年に書かれている。事実を淡々と書いてあるだけなのに、目の前で起こっているように感じるのはなぜだろう。昨今の尖閣諸島を巡るゴタゴタから、中国との間に不穏な空気が流れているけど、今こそ両国の長い交流の歴史を知り、過去を乗り越え、平和な関係をつくって行きたいものだ。2013/01/14
かみかみ
3
下巻は明王朝の成立から中華人民共和国の成立まで。明代と清代は中国王朝による皇帝独裁体制の集大成と言っていいが、言論や思想が厳しく統制された時代でもあり、これが現代にまで尾を引いているように思った。2023/12/22
読書履歴
1
1970年刊。明から中華人民共和国成立まで(進行中の文革がエピローグ)。明、洪武は周知のように白蓮教徒による紅巾の乱出身だが、他にもラマ教や回教に惹かれた正徳や道教に熱中した嘉靖のような不思議な皇帝も面白い。清、康熙は西欧科学の吸収に努めたが、法王庁が祖先祭祀、孔子崇拝を中国のキリスト教徒に禁じた結果起こった典礼問題の東西交流に与えた影響をライプニッツの中国研究の話も読みながら考える。太平天国と黒旗軍、李鴻章と西太后、義和団事件評価、孫文と犬養毅、二十一箇条要求評価など、ざっくりと復習。2013/09/07
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