内容説明
【電子書籍には特典として書き下ろしSSを収録】
上級職の「ニンジャ」でありながら、「冒険者の酒場」で無為な日々を過ごすプレーヤーがいた。彼の名は「ああうあ」。実戦経験なし、レベル1。つまり、冒険者のアイテムを管理するだけにパーティーに所属している補欠メンバー、いわゆる【アイテム倉庫】【おさいふ】【ぎんこう】だ。 「ああうあ」の正体は、現世でシステムエンジニアを勤めるサラリーマンだったが、不幸な交通事故で命を落とし、女神の力によって、この世界に転生していたのだった。 そんなある日、女神に再会した「ああうあ」は、この世界が誤ってレトロゲーム風に改造され始めていることを知る。このまま女神が世界を修正アップデートするまでに自分のレベルを上げなければ、命があぶなくなってしまう! 突如として、冒険者としての自我に目覚めたああうあは、似たような境遇で過ごすレベル1の「司教」職で同じくアイテム倉庫である「ああういあ」と共に、レベルを上げ、アップデート後の世界を生き残るために一念発起して冒険者としての新たな歩みをはじめるのだが……。 懐かしの名作RPGを彷彿とさせる新感覚の冒険ファンタジー誕生!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まさ
30
NetGalleyにて。「ああうあ」「ああういあ」・・・絶対何人か作成したよなぁ(笑)。とにかく”あの迷宮探検ゲーム”をやりこんだ人ならわかるあるあるが満載でした。きっと私が作成して迷宮探索に挑んだキャラクターも最初はこんな感じだったんだろうなぁ。最終的には最強クラスの魔物を何百匹でも倒せるぐらいの化け物になってしまいましたが・・。特に昔のゲームは必要最低限の情報が与えられるのみで、いろいろと想像を巡らせることができた。プレイヤーの数だけ物語があり、これもその一つ。懐かしかった~~!2019/10/07
Valkyrie
17
【Kindle Unlimited】ウィザードリィは5までやりこんだのでゲームの世界観に「ふふふっ」って感じで読めた。倉庫「あああ」は基本。ただ、レトロゲーの理不尽なシステムに終始したおふざけ気味の内容なのでダンジョン内の戦闘の緊迫感の物語を求めると肩すかしになる。司教アーウィアが「みのっち」なのは好き。自分のプレイ時、忍者はあまり使わなかったけど司教は育ててた。あとは侍に妖刀村正持たせて出陣ですわ。2021/07/31
しぇん
16
元ネタのレトロゲーム知らないため中盤以降の楽しみ方解りませんでした。異世界転生したら担当の老神がレトロゲーのバグアリだったけど、新しい担当女神にアップデートの予告されたため必死にレベル上げするお話。効率重視で作業的につっぱしるんですがここが作業すぎて今一楽しめませんでした。元ネタしってたら楽しめるかんじですかね?2019/11/12
美周郎
14
何もかも懐かしい、1人プレイのパーティ戦が非常にうまく料理されていて素晴らしい、石垣さんのコミカライズで読みたいなあ。「神の欺瞞」という理不尽ルールの説得力がすごい、おかげでワイヤーフレームにわずか20×20マスのマップが無限に豊かな世界を見せてくれる。ひらがな名で始めからニンジャ作れてるしこのお話の底はFC版か?PCだったら名前は英字で「AAA17」とかだったろうか。2021/09/09
hisa_NAO
12
1981年発売、3DダンジョンRPGの草分かつ名作PCゲーム「ウィザードリィ」的世界を背景にした、小説。 ウィザードリィ世界の「背景」としての使い方が、なかなか秀逸。ゲームとして単純化された世界の中で、レベルアップに励む。ウィザードリィにハマった口には、わかるなぁと。 軽く、現実逃避読書。2020/01/19