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内容説明
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子どもに伝えたいインドの昔話。
昔むかし、おしゃかさまがライオンだったときのおはなしです。
インドの海の近くに、ウサギがすんでいました。ある日昼寝をしていると、「ドッダダッドーン」というものすごく大きな音がしました。ウサギは、びっくり仰天!「世界が壊れる-」と逃げ出しました。「死にたくない~!」と走っていくウサギを見て、森の動物たちも大慌て。みんな逃げ出しました。
さてさて、本当に、世界は壊れてしまうのでしょうか?
その様子を見ていたライオンが、「どうして逃げているのか?」とたずねると、動物たちは、口々に「世界が壊れはじめたのです」と答えました。
世界が壊れる音とは、何だったのでしょうか?
ジャータカ物語とは、おしゃかさまの前世の物語です。おしゃかさまは、前世で動物など様々な生を受け、善行を積んできたから、偉大な仏になったと信じられています。そして、このジャータカ物語は、仏教の教えだけにとどまらず、人間としてのあり方が、寓話性豊かに語られているところから、イソップ、グリムなど世界の説話文学に影響を与えています。
※この作品はカラー版です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
メープル
18
『にげろにげろ』と迷って、娘の好きそうな絵のこちらを借りました。『正しくものごとを見たり聞いたり話したりして、本当のことを自分の目で見きわめなさい』という、お釈迦様の大切な教えのひとつ。情報が溢れる今の時代。真実を見きわめなくてはいかないなぁ。と、私の胸に響きました。ジャカータものがたり。他のも借りてみよう。2020/12/04
じょうこ
13
大きな音がして、「せかいが こわれる~」と走り始めたウサギの話。ボロルマーさんの描く顔は、人間だと好き嫌いがあるかもしれませんが、動物だと、その姿態と仕草も相まって、めちゃ可愛い。本書には人間は一切出てこず、オオシカやゾウ、水牛、サル、虎、ライオンなど、顔と毛並みや皮の表現がどれもいい。主役のあわてんぼうウサギは、もちろん魅力だけど、脇役その他大勢のウサギたちも、いちいち、それぞれカワイイ。ちなみに「9まん9せん9じゅう9」のウサギが「あわてんぼうウサギ」のあとを追って走ったそうな。 2021/10/21
ヒラP@ehon.gohon
13
お釈迦様が前世で経験した話という事ですが、現代にも当てはまる教訓になっています。 ヤシの実の落ちる音にビックリしたウサギが大騒動を巻き起こします。 何しろウサギ自身には「事実」だったのですから、仕方がありません。 思い込みは誰にでもあることですが、ちょっと冷静になる間も必要ですね。 この絵本は、流言が大騒動を起こす仕組みも描いていますが、勘違いがいつの間にか事実になってしまって、収拾がつかなくなってしまった事件も世の中にはあります。 沈着冷静な存在も必要だと痛感します。2017/06/24
遠い日
10
バーサンスレン・ボロルマーさんの絵を求めて。インドに伝わるお釈迦様の善行を集めた「ジャータカ物語」の中の一編。真実を見極めずに、噂や他人の言動に惑わされてしまう群集心理の愚かさををみごとに、穏やかに諌めたライオンの落ち着き。恐れず、本当のことを見つめる目と頭を持ちなさいという悟しに、心の目を開かされる。1匹のあわてんぼうのウサギが引き起こしたとんでもない騒動の顛末。2017/07/03
つき
9
お釈迦様がライオンだったころ、1匹のうさぎが途轍もなく大きな音を聞いて、世界が壊れたと思い込んで逃げ出した! それを聞いたたくさんの動物たちも一緒に逃げ出して大パニックに。ジャータカ物語を絵本にした本作、物語を読めばどんな教訓が入っているのかわかるのだけど、教訓の解説がある。この解説は必要なのかな。2018/06/11